HP ZBook Firefly 14 inch G9 Mobile Workstationレビュー
HP ZBook Firefly 14 inch G9 Mobile Workstation。【PR】貸出機材提供:株式会社日本HP
HP ZBook Firefly 14 inch G9 Mobile Workstationは、14インチで約1.5kgというコンパクトで軽量なワークステーションです。カバンに入れて持ち運ぶことも十分に可能です。
グラフィックスにNVIDIA T550が搭載されていて、AUTODESKやSketchUp、SOLIDWORKSなどのアプリケーションについてISV認証を受けています。ディスプレイは色域や視野角が広く、クリエイティブな作業などにも使うことができ、品質がとても良いです。
実際にHP ZBook Firefly 14 inch G9 Mobile Workstationを使ってみましたので、レビューをご紹介します。
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2Dや3Dなどグラフィックス系の作業に適した高い性能
HP ZBook Firefly 14 inch G9 Mobile WorkstationのCPUとメモリ、グラフィックスの仕様は以下のようになっています。
構成 | |
---|---|
CPU | Core i7-1255U / Core i7-1265U |
メモリ | 16GB / 32GB / 64GB |
グラフィックス | NVIDIA T550およびインテルIris Xe |
CPUは一般的なノートパソコンによく搭載されているものになっていますが、グラフィックスはNVIDIA T550という専用のものが搭載されています。
グラフィックスの性能
HP ZBook Firefly 14 inch G9 Mobile Workstationには、NVIDIA T550が搭載されています。ゲーミングノートPC等によく搭載されているGeForceシリーズとは違って、OpenGLの性能が高くなっているのが特徴です。
2Dや3DなどのOpenGLの性能を必要とするグラフィックス作業を行う場合に、処理速度がアップするでしょう。
ただ、NVIDIA T550はエントリー向けのグラフィックスになるため、とても高い性能というわけではありません。そのため、データサイズがそれほど大きくないグラフィックス処理を行う場合に有効に働くと思います。また、外出先での作業や、工学部など理系の学生が行うような作業などにも使えそうです。
CPUの性能
CPUはCore i7-1255UまたはCore i7-1265Uとなっています。一般的なノートパソコンにもよく搭載されているものなので、際立って高い性能というわけではありません。それでも、専用のソフトを使ってCPUの性能を実際に計測すると、しっかりと高いスコアが出ていて、とても高速な処理が可能です。
このあたりはモバイル向けのワークステーションということで、電力消費を抑えながらも高い性能が発揮できるように設計されているものと思われます。
一世代前のノートPCなどと比べると大きく性能がアップしていますので、よほど重たい処理をしなければしっかり使うことができます。
たとえば、ネットをしたりメールを送ったりといった一般的な作業は全く問題なく使うことができます。プログラムを書いてデータ解析を行ったりということも大丈夫です。
また、Office 365のISV認証を受けていて、大容量のOfficeソフトを開いて作業するといったことにも使用することが可能です。
メモリ容量
メモリは最大64GBまで搭載することができます。一度に処理するデータ量が多くなっても、アプリやプログラムが落ちることなくしっかりと処理することが可能です。
SOLIDWORKSやAUTODESKなど、ISV認証を取得
HP ZBook Firefly 14 inch G9 Mobile Workstationは、アプリケーションが正しく最適なパフォーマンスで動作するか、厳格なテストを行って認定されたISV認証を取得しています。
具体的なアプリケーションとしては以下のものが挙げられます。SOLIDWORKSやAUTODESKを使用している人も多いと思いますが、しっかりと認定を受けていますので、安心して使うことができるのではないかと思います。
コンパクトで軽い持ち運べるワークステーション
ワークステーションと聞くと、大きくて重く、据え置いて使うイメージがありますが、ZBook Firefly 14 inch G9 Mobile Workstationは手で持ったり、カバンに入れたりして、気軽に持ち運ぶことができるワークステーションです。
上述のように、ZBook Firefly 14 inch G9 Mobile Workstationは高いグラフィックス性能を持っているということもあり、いつでもどこでも気軽に高度な作業ができます。特に、高いOpenGL性能を持つノートパソコンで、ここまで軽い製品は他にはありません。非常に貴重な1台です。
実際にA4ノートと大きさを比較してみました。A4ノートよりは若干大きいですが、ほぼA4サイズといっていいでしょう。
重さはたったの1.53kgです。ワークステーションとして、とても軽いです。
このサイズ感と重さであれば、カバンに入れて持ち運ぶことも簡単です。疲れずに持ち運ぶことができそうです。
リュックにHP ZBook Firefly 14inch G9とA4ノートを入れたところ。
プロフェッショナルを感じられるデザイン
本体にはCNCアルミニウムという素材が用いられていて、とても上質な質感のあるノートパソコンに仕上がっています。しかも、耐久性が高いので、とても丈夫にできています。万が一PCに衝撃が加わっても、大事なデータをしっかり守ってくれそうです。
天板にはZBookを表す「Z」のロゴが刻印されています。HPのノートPCには「HP」と刻印されている製品がほとんどなのですが、ワークステーション製品は「Z」に統一されているようです。一般的なノートPCよりも高度な使い方をすることからも、プロフェッショナルな雰囲気が感じられます。
約1.53kgという軽さもあって、本体はスリムです。
ディスプレイ
色域が広く、映りの良いディスプレイが搭載されています。製品名にもあるように、ディスプレイのサイズは14インチです。解像度は、最近一般的になりつつある1920×1200 (WUXGA)となっています。フルHD(1920×1080)よりも少し縦方向に多く情報が表示されるようになります。
映り方
正面からだけでなく、上や横からなど、角度を変えて見ても綺麗に表示されます。見る角度によって色合いが変わることもなく、視野角が広くて見やすいディスプレイです。また、非光沢液晶となっているので、蛍光灯や自分自身の姿の映り込みも抑えられています。
色合いも自然に感じられました。特に違和感なく使うことができるでしょう。
上や横からなど、角度を変えてみても綺麗に表示される。
色の表示
sRGBカバー率は98.8%となっていて、色域が広いです。正確な色表示が可能です。
インターネットやメール、Officeソフトを使ったレポートや書類作成、動画鑑賞などの一般的な作業だけでなく、画像や動画編集など、色合いが重要になるクリエイティブな作業にも使うことができます。
sRGBカバー率 | 98.8% |
---|---|
Adobe RGBカバー率 | 75.9% |
キーボード
キーボードはスタンダードな日本語配列になっています。テンキーは搭載されていません。一般的なノートパソコンと同じ構成になっているので、特に違和感なく使うことができるでしょう。
キーの大きさや間隔等、特に気になる点はありません。
一番上のファンクションキーには、ボリューム調整や画面の明るさ調整、マイクのミュートなどのキーが並んでいて、ワンタッチで簡単に調整することが可能です。
キー同士の間隔は18.7mm×18.7mm、キーを押したときの深さは1.5~1.7mmとなっています。スタンダードな仕様なので、特に問題なく使うことができるでしょう。
タッチパッドの縁はダイヤモンドカット加工がされていて、キラリと光ります。
大事なデータを守る高いセキュリティ
HP ZBook Firefly 14inch G9はワークステーションというだけあって、非常に高度なセキュリティ機能が実装されています。大事なデータをしっかりと守ることができるでしょう。
指紋センサー
キーボードの右下には指紋センサーが搭載されています。他人の指では認証が通らなくなるので、他人がなりすましてパソコンを使うことを防ぐことができます。
カメラのプライバシーシャッター
カメラのすぐ上側にレバーが搭載されていて、これを左右にスライドさせることで、カメラレンズにカバーをかけることができます。カメラを使わないときはカバーをかけておけば撮影されることはありません。
ソフトウェアの設定ミスなどにより、気が付かないうちにカメラに映ってしまっていたということを防ぐことができるので安心です。
顔認証に対応
IRカメラとなっていて、カメラは顔認証にも対応しています。指紋でも顔でも好きな方で認証できる便利さがあります。
あらゆる階層で防御するHP Wolf Security
最近のマルウェアやウイルスの中には、PC内部の深い領域(ファームウェア)にまで感染するという非常に厄介なものが登場しています。
HP Wolf Securityはそのような悪質なものをしっかり封じ込めて駆除するために、OSそのものだけでなく、OSの上や下の階層においても常に監視し保護してくれます。
のぞき見防止機能のプライバシースクリーン(新ハイパフォーマンスモデルのみ)
HP ZBook Firefly 14inch G9には4つのモデルがラインナップされていますが、そのうちの一つである新ハイパフォーマンスモデルには、のぞき見防止機能であるプライバシースクリーン機能が搭載されています。
新スタンダードモデルなど、他のモデルには搭載されていません。
ディスプレイを横から覗き込んだときなど、正面以外の角度から見たときに画面が見にくくなって、のぞき見を防止する機能になります。
周辺機器との接続に必要なインターフェース
周辺機器との接続に必要なインターフェースは、よく使われるものがしっかり搭載されています。問題なく使うことができるでしょう。
ディスプレイ出力はHDMIまたはUSB Type-Cで
HDMIポートを標準で搭載しているので、HDMIケーブルを接続すれば、モニターやプロジェクターを使ってプレゼンを行ったり、マルチモニターで作業することが簡単にできます。
HDMIでモニターと接続。PCと同じ画面を出力したところ。
HDMIでモニターと接続。PCの画面を拡張し、PCとモニターの2画面で作業(マルチモニター)。
また、USB Type-Cポートもディスプレイ出力が可能です。
USB Type-Cでモニターと接続したところ。
USBポート
USBポートは標準サイズのUSB Type-Aポートが2つ、Type-Cポートが2つとなっています。USBメモリや外付けハードディスクなど、複数のUSB機器を同時に接続するのも問題ありません。
USB Type-CポートはPower Deliveryに対応しています。今回試したところ、45W以上のPower Delivery対応充電器を使えば、PCの充電を行うことができました。
PC 電源OFF | PC 電源ON | |
---|---|---|
モバイルバッテリー (20W) |
× | × |
充電器 (45W) |
〇※ | 〇 |
※ PCの充電は行えるが、「製品に付属のHP製電源アダプターを使用することをおすすめします」の表示がされる。
インターネットにはWi-Fiで接続できる
LANケーブルを挿す有線LANポートは搭載されていませんが、インターネットにはWi-Fiで接続することが可能です。
カメラとマイク、スピーカー
カメラ、マイク、スピーカーが搭載されていて、ZoomやTeams、Skypeといったビデオ通話ソフトもしっかり使うことが可能です。
カメラ
カメラはディスプレイ上部にあります。上述したように、顔認証に対応しているのと、カメラレンズにカバーをかけることができるようになっています。
カメラ。
スピーカー
スピーカーは本体底面に1つずつ搭載されています。
PC底面部に搭載されているスピーカー。
音質を調整できるソフトが搭載されています。自分好みのサウンドにすることが可能です。
マイク
マイクならびにスピーカーには、ノイズを減衰させる機能が搭載されています。周囲で雑音が入る場合にはこの機能を使うと良いでしょう。
動作音の確認
パソコンの動作音の大きさを計測しました。
ネットや動画鑑賞など、パソコンに負荷があまりかからない作業をしているときは静かに使うことができます。
CPUのみに大きな負荷がかかる作業をすると動作音は大きくなりますが、一般的なノートPCと同等~若干大きい程度の動作音でした。
CPUとグラフィックスに同時に負荷がかかると、一般的なノートPCよりも動作音は大きくなりました。ただ、クリエイティブ作業向けのノートPCでも同等以上の動作音がするので、問題のない範囲内だと思います。
測定項目 | 測定値 |
---|---|
PCの電源OFF時の室内の音量 (できるだけ無音の状態) |
28~29db |
アイドル状態 (PCを起動し何もしていないとき) |
28~29db |
インターネットをしているとき (タブを10個開いた状態) |
28~29db |
YouTube動画閲覧時 | 28~29db |
CPU 100%使用時 (CINEBENCH R20実行時) |
40~41db |
Blender実行時 CPU:20~30% GPU:90~100% |
43~41db |
HP ZBook Firefly 14inch G9の仕様と性能
HP ZBook Firefly 14inch G9のスペックをご紹介します。
OS | Windows 10 Pro |
---|---|
CPU | Core i7-1255U / Core i7-1265U |
メモリ | 16GB (16GB ×1) 32GB (32GB ×1) 64GB (32GB × 2) |
ストレージ SSD |
SSD 512GB / 1TB / 2TB |
グラフィックス | NVIDIA T550 および インテルIris Xe |
光学ドライブ | なし |
有線LAN | - |
無線LAN | ○ |
HDMI | 〇 |
SDカード | - |
USB | USB Type-A × 2 USB Type-C × 2 |
サイズ | 14インチ |
液晶 | WUXGA(1920×1200) 非光沢 (新ハイパフォーマンスモデルにのみ、プライバシースクリーン機能が搭載) |
タッチパネル+ タブレット変形 |
- |
Office | - |
重量 | 約1.5kg |
保証期間 | 1年(有償:最大5年) |
今回のレビューで使用したHP ZBook Firefly 14inch G9の仕様は以下の通りです。
OS: Windows 10 Pro
CPU: Core i7-1255U
メモリ:32GB
ストレージ:SSD 512GB
CPU: Core i7-1255U
メモリ:32GB
ストレージ:SSD 512GB
CPUのベンチマーク
CPUの性能を計測しました。3484pts 、9035pts(それぞれCINEBENCH R20、CINEBENCH R23)というとても高いスコアが得られました。とても高速な動作が可能です。
ストレージのベンチマーク
SSDのアクセス速度になります。第4世代のPCIe SSDが搭載されているので、読み書きともに非常に高速に動作します。快適に使えるでしょう。
グラフィックスのベンチマーク
グラフィックスの性能について、各種ベンチマークソフトを使って計測を行いました。
OpenGL
CINEBNECH R15を実行し、OpenGLの性能を計測しました。188.30fpsとなりとても高いスコアでした。
DirectX
シングルルチャネルのメモリ(32GB×1)となっていますが、高めのスコアが出ています。一般的なノートPCであれば、FireStrikeが3500前後、Night Raidが14000前後のスコアのものが多く、それよりも高い性能を発揮しています。
各ベンチマークテストの評価対象とスコアを表にすると以下のようになります。
ベンチマーク | 評価対象 | スコア |
---|---|---|
Fire Strike | DirectX 11 | 5741 |
Night Raid | DirectX 12 | 21040 |
Blender
3DCGや2Dアニメーションの製作によく使われるBlenderのベンチマークを、NVIDIA T550を用いて実行しました。結果は以下の通りです。CPUのみで実行した時よりも2倍以上高速化されていました。
[NVIDIA T550を用いて実行]
外観の確認
HP ZBook Firefly 14inch G9の外観を確認してみましょう。
天板です。アルミニウム素材の質感が活かされています。色や手触りなど、上質さが感じられます。
本体はスリムです。
ディスプレイは175度くらいまで開きます。
底面です。中央には換気口が大きくとられています。
ACアダプターです。一般的なノートPCと同じくらいのサイズと重さです。軽いので持ち運ぶのにも邪魔にならないでしょう。
本体左側面です。
右側面です。
背面です。
手前側です。
まとめ
HP ZBook Firefly 14inch G9を実際に使ってみて、ワークステーションとしてはとてもコンパクトで軽く、携帯性に優れた製品だなと思いました。
NVIDIA T550というグラフィックスが搭載されていて、OpenGLの性能を必要とするような2Dや3Dのグラフィックス作業をするのに適しています。エントリー向けのグラフィックスなので、複雑な作業には向いていないかもしれませんが、外出先での作業や、工学部など理系の学生が行うような作業などに使えそうです。
セキュリティ機能が非常に充実していて、大事なデータをしっかり守れるのも安心です。
当サイト限定割引クーポンを利用すると、「HP ZBook Firefly 14 inch G10」モデルが8%OFFとなります(2024/10/31まで)。
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この記事を書いた人
石川 |
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