DELL Latitude 3520レビュー ゼミや研究室で使える15.6インチノートPC

DELL Latitude 3520。機材貸出:デル・テクノロジーズ株式会社
DELLのLatitude 3520は重さが約1.78kgで、15.6インチPCとしては軽量なノートパソコンです。
快適に使える性能なうえ、スリムで落ち着いたカラーデザインです。Wi-Fiに加えてLANケーブルを挿してもネットに接続できます。HDMIポートや複数のUSBポートもしっかり搭載されていて、周辺機器との接続にも問題ありません。大学のゼミや研究室などで導入するのにも最適な法人向けノートパソコンです。
実際にDELLのLatitude 3520を使用してみましたので、レビューをご紹介します。
当製品は販売終了しました。
DELLの最新ノートパソコンのレビューについては、こちらの記事をご参照ください。
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15.6インチのサイズで快適に使える性能
性能
DELL Latitude 15 3520は、CPUにインテル製第11世代のCore i3 / Core i5 / Core i7を搭載し、メモリは4GB/8GB/16GB/32GB/64GBから選択できるノートパソコンです。
Core i3を選ぶと抑えめの性能、Core i5を選択するとスタンダードな性能、Core i7にするとより良い性能になります。

今回のレビューではCPUにCore i5、メモリ8GB、SSD 256GBを搭載したモデルを使用しました。実際に、性能を測るベンチマークテストを実行してみると良いスコアが得られ、パソコンの起動や終了、アプリの動作も高速で、快適に使うことができました。
インターネットやOfficeソフトを使った書類作成、ZoomやTeamsを使ったビデオ通話、動画鑑賞などの作業が快適に行える性能です。
快適に使えるサイズと重さ
DELL Latitude 3520は、15.6インチのサイズのノートパソコンです。下の写真のようにA4ノートよりも大きくなります。

実際に重さを計測すると、約1.79kgとなっていました。15.6インチのノートパソコンとしては軽くできています。PCを持って部屋を移動したりするなど、場所を変えて使うことが簡単にできるので使い勝手が良いです。

15.6インチで約1.79kgだと、カバンに入れて外に持ち運ぶこともできるようになってきます。ただ、1.5kgを超えているので、頻繁に持ち運ぶのは疲れるかもしれません。普段は自宅や大学などに据え置いて使うことが中心で、たまに外出先に持ち運ぶというような使い方が良いでしょう。
落ち着いた色合いでスリムなデザイン
カラーはブラックとなっていて、落ち着いた雰囲気に仕上がっています。

スリムなデザインで、スッキリしています。本体が薄くできているので爽やかに使うことができます。

キーボード
キーボード全体は下の写真のようになっています。15.6インチのサイズがあるのでゆったり使えます。テンキーも搭載されていて、数値の入力に便利です。

キーボードは特に使いにくいと感じるようなところはありませんでした。キーのサイズや間隔等、全く問題ありません。

テンキーはスタンダードな4列構成になっていて使いやすいです。

キーを拡大したところです。程よい打鍵感があり、快適に入力できます。

タッチパッドです。一本指での操作やクリックはもちろんのこと、二本指での操作(指先でつまんだり押し広げたりなどのピンチ操作など)にも対応しています。

液晶ディスプレイ
実際に作業してみて、ディスプレイの色域(sRGBカバー率など)はそれほど広くはありませんが、非光沢の液晶で蛍光灯などの映り込みが抑えられ、見やすくて使いやすいと感じました。問題なく使うことができるでしょう。

解像度
多くのモデルで解像度は1920×1080(フルHD)となっています。
フルカスタマイズ可能なモデルでは、1366 x 768(HD)のディスプレイも選択することができます。
今回のレビューでは、このフルHDの液晶を搭載したモデルを利用しています。
映り方
正面から見ても、上や横など角度を変えて見ても、色が抜けてしまったり違う色に見えたりするということもなく、しっかりと表示されます。とても見やすく感じました。視野角は広いです。


色の表示
sRGBカバー率は62.5%となっていて、一般的なディスプレイです。作品の品質が重要になるようなクリエイティブな作業には向いているとは言えませんが、普通に画像や動画を楽しんだり、インターネットやOfficeソフトを使った書類作成作業などの一般的な作業を問題なく行うことができます。
sRGBカバー率 | 62.5% |
---|---|
Adobe RGBカバー率 | 46.2% |
周辺機器との接続に必要なインターフェース
周辺機器との接続に必要なインターフェースは、よく使われるものがしっかりと搭載されています。


USBポート
USBポートが3種類(USB3.2×2、USB2.0×1、USB Type-C×1)合計4つ搭載されています。複数のUSB機器を同時に接続するのも問題ありません。
USB2.0ポートは転送速度がUSB3.2よりも遅いので、マウスなどを挿すのに使うと良いでしょう。
また、USB Type-Cポートを使うと、Power Deliveryに対応したモバイルバッテリーや充電器からPCに充電を行うことができます。実際に試した結果は以下のようになります。20W以上の製品であれば充電可能でしたが、よりW数が大きいほど短時間で充電することができます。
PC 電源ON | PC 電源OFF | |
---|---|---|
モバイルバッテリー (20W) |
〇※1 | 〇 |
充電器 (45W) |
〇※2 | 〇 |
※1 PCの充電は行えるが、「システムの電源アダプタのワット数が、通常動作に必要な最低条件を満たしていません。少なくとも27ワットのサポートされる電源アダプタを取り付けてください」の表示がされる。
※2 PCの充電は行えるが、「低速の充電ケーブル」の表示がされる。
※2 PCの充電は行えるが、「低速の充電ケーブル」の表示がされる。
SDカードスロット
SDカードスロットはmicro SDカードに対応しています。ストレージの容量が足りなくなってきたら、micro SDカードを挿して追加の保存領域として活用してみても良いでしょう。

HDMIポート搭載でプレゼンもOK
HDMIポートが搭載されているので、パソコンの画面をモニターやプロジェクターなど、大画面に映し出しながらプレゼンを行うことが簡単にできます。

実際に、DELL Latitude 3520とモニターとをHDMIケーブルで結んでみると、問題なくPCの画面をモニターに映し出すことができました。

PCと同じ画面を映し出すだけでなく、PCとモニターそれぞれに違う画面を表示させることも可能です。2つの画面で作業ができ(マルチモニター)、作業効率がアップします。

また、USB Type-Cポートも画面出力に対応しています。

オンライン授業やリモート会議に使えるカメラとマイク、スピーカーを搭載
ディスプレイの上部にはカメラとマイク、そして底面部にはスピーカーが搭載されています。
カメラにはプライバシーシャッターという機能が搭載されていて、カメラレンズにカバーをかけることができます。カバーをかけると絶対にカメラで撮影されることがないので、確実にカメラに映りたくないときは利用すると良いでしょう。

ディスプレイ上部に搭載されたカメラとマイク。カメラレンズのすぐ上にはレバーがあり、手動でレンズにカバーをかけることができる。
スピーカーの音質は普通だと思います。動画やビデオ通話など、問題ないでしょう。

本体の底面部には、左右に1つずつスピーカーが搭載されている。
DELL Latitude 3520が1台あれば、ZoomやSkypeなどのビデオ通話ソフトを用いたオンライン授業に対応することができますし、またリモート会議なども行うことが可能です。
パソコンのパフォーマンスを制御することが可能
DELL Latitude 3520では、DELL Power Managerというソフトが標準でインストールされていて、その中のサーマル管理という機能を利用すると、CPUのパフォーマンスを制御することが可能になります。
よりCPUのパフォーマンスを上げて高速に実行したり、逆にパフォーマンスを落として静音性を高めるという使い方ができます。

時間のかかる処理や負荷のかかる処理を行う時は、超高パフォーマンス設定で実行するとより早く完了するでしょう。また、図書館やカフェなど静かな場所で使う場合は、静音モードにするとより静かに使うことができるようになります。
静音性の確認
上述のサーマル管理機能を使って、最適化、静音、超高パフォーマンスの各モードで動作音を計測しました。
まず、標準設定の最適化モードです。動画を見たりするなど負荷のかからない作業の時はとても静かに使うことができました。負荷がかかると動作音は大きくなりましたが、一般的なノートパソコンよりも静かでした。快適に使えると思います。
静音モードでは、最適化モードよりも静かでした。負荷の低い作業のときは静かですし、負荷がかかっても動作音は抑えられました。一般的なノートパソコンと比べても静かでした。静かに使いたい時はこのモードを利用すると良いでしょう。
超高パフォーマンスモードでは、負荷のかからない作業をしているときは他のモードと同様に静かです。負荷がかかる作業をすると、動作音は大きくなりました。一般的なノートパソコンと比べても同等の大きさでした。
普段は標準設定の最適化モードで使うということで全く問題ないでしょう。快適に使用できると思います。超高パフォーマンスモードでも問題ないかもしれません。もし、より静かに使いたいという場合には、静音モードを利用すれば良いでしょう。
測定項目 | 測定値 | ||
---|---|---|---|
最適化 | 静音 | 超高パフォーマンス | |
PCの電源OFF時の室内の音量 (できるだけ無音の状態) |
28~29db | ||
アイドル状態 (PCを起動し何もしていないとき) |
28~29db | ||
YouTube閲覧時 | 28~29db | ||
インターネットをしているとき (タブを10個開いた状態) |
28~29db | ||
CPU 100%使用時 (CINEBENCH R20実行) |
35~36db | 32~33db | 39~40db |
DELL Latitude 3520の性能と仕様
DELL Latitude 3520の仕様と性能を確認してみましょう。
OS | Windows 11 Home / Pro Windows 10 Pro Ubuntu Linux |
---|---|
CPU | Core i3-1115G4 Core i5-1135G7 Core i5-1145G7 Core i5-1165G7 |
メモリ | 4GB (4GB×1) 8GB (4GB×2, 8GB×1) 16GB (16GB×1, 16GB×2) 32GB (16GB×2, 32GB×1) 64GB (32GB×2) |
ストレージ | SSD 256GB / 512GB / 1TB |
ディスプレイ | フルHD(解像度:1920×1080) 非光沢 HD(解像度:1366 x 768) 非光沢 |
サイズ | 15.6インチ |
光学ドライブ | - |
SDカード | micro SD |
有線LAN | 〇 |
無線LAN | ○ |
指紋認証 | オプション |
USBポート | USB3.2 × 2 USB2.0 × 1 USB Type-C × 1 |
HDMIポート | 〇 |
Office | 選択可 Microsoft Office Home & Business Microsoft Office Personal Microsoft Office Professional |
重さ | 約1.7kg~ |
今回のレビューで使用したDELL Latitude 3520の主な仕様は以下の通りです。
OS: Windows 10 Pro
CPU: Core i5-1135G7
メモリ: 8GB (8GB×1)
ストレージ: SSD 256GB
ディスプレイ:フルHD(解像度:1920×1080)
CPU: Core i5-1135G7
メモリ: 8GB (8GB×1)
ストレージ: SSD 256GB
ディスプレイ:フルHD(解像度:1920×1080)
CPUはCore i3 / Core i5を搭載したモデルが多くラインナップされています。Core i7を搭載するには、フルカスタマイズ可能なモデルを選択してください。性能はCore i3 < Core i5 < Core i7となります。
メモリは最低で4GB、最大で64GBまで搭載することが可能です。32GB以上のメモリを搭載するには、フルカスタマイズ可能なモデルを選択する必要があります。
8GB×1のようにシングルチャネルのメモリにすると、グラフィックスの性能が少し下がります。ネットやOfficeソフトを使う作業などではまったく問題ありませんが、もしグラフィックス性能を必要とする作業をする場合には、4GB×2や8GB×2のデュアルチャネルメモリを選択するようにしてください。
ディスプレイはフルHD画質のものが多くラインナップされていますが、フルカスタマイズ可能なモデルではHD画質のものを選択することができます。現在の主流はフルHD画質のものですが、価格を下げたいということであればHD画質のものを検討してみてください。
レポートや書類作成に必要なOfficeソフトも選択できます。Word、Excel、PowerPointが必要であればOffice Home and Businessがおすすめです。フルカスタマイズ可能なモデルでは、Office PersonalやOffice Professionalも選択することができます。
以下は、CPUとストレージの性能を専用のソフトウェアを用いて測定したものです。専門的な内容になりますので、読み飛ばしてもらって構いません。
CPUのベンチマーク
CINEBENCH R15とCINEBENCH R20という2つのベンチマークソフトでCPUの性能を測定しました。
スコアはそれぞれ1649ptsと4488ptsでやや抑えめですが、一般的な作業をするのに十分なスコアです。問題なく使うことができるでしょう。


また、上述のパソコンのパフォーマンスを制御する機能を使って、各モードでCPUの性能を計測しました。ご参考までにご覧ください。
静音モードにするとパフォーマンスは15%程度下がりますが、その分動作音を抑えて使うことが可能です。
超高パフォーマンスモードは、最適化モードより5~20%程度パフォーマンスがアップしました。
設定 | スコア (CINEBENCH R20) |
スコア (CINEBENCH R23) |
||
---|---|---|---|---|
マルチコア | シングルコア | マルチコア | シングルコア | |
最適化(標準) | 1649 | 497 | 4488 | 1124 |
静音 | 1390 | 510 | 3586 | 1320 |
超高パフォーマンス | 1976 | 448 | 4724 | 1267 |
ストレージのベンチマーク
ストレージ(SSD)の速度を計測しました。PCIe NVMe M.2タイプのSSDなので、高速に動作することがわかりました。PCの動作が高速化され、快適に使うことができます。

グラフィックスのベンチマーク
グラフィックスの性能を評価してみました。8GB×1のシングルチャネルのメモリなので、本来の半分程度のスコアとなっています。ゲームをプレイしたり高いグラフィックス性能を必要とする処理は難しいですが、ネットやメール、Officeソフトを使うなど、一般的な用途に使う分には全く問題ありません。


各ベンチマークテストの評価対象とスコアを表にすると以下のようになります。
ベンチマーク | 評価対象 | スコア |
---|---|---|
Fire Strike | DirectX 11 | 1679 |
Night Raid | DirectX 12 | 7722 |
外観の確認
DELL Latitude 3520の外観を確認してみましょう。
まず、天板部分です。落ち着いたブラックの天板の中央に、DELLのロゴが刻印されています。

天板を閉じた状態の様子です。スリムにできているのでスッキリと置いておけます。

ディスプレイを開いて前から見たところです。



後ろ側から見たところです。


底面です。

ACアダプターです。

本体右側面です。micro SDカードスロット、マイク・ヘッドフォンジャック、USB2.0ポート、USB3.2ポート、有線LANポート、セキュリティロックスロットがあります。

左側面です。電源コネクタ、HDMI、USB3.2ポート、USB Type-Cがあります。

本体手前側です。

背面側です。

まとめ
DELL Latitude 3520は、15.6インチノートPCとして約1.78kgという軽さで、とても使いやすい法人向けノートPCです。
スタンダードな性能で快適に使うことができます。
Wi-Fiに加えてLANケーブルを挿してもインターネットに接続できますし、複数のUSBポートやHDMIポートなどもしっかり搭載されているので、周辺機器との接続も安心です。
大学のゼミや研究室などでも導入しやすいです。
この記事を書いた人
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石川 |
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