Lenovo Ideapad Flex 570レビュー コスパの良い2in1 PC


Lenovo Ideapad Flex 570はノートパソコンとしても、タブレットPCとしても使える便利な製品です。

普段はノートパソコンとして活用し、タブレットとして使うことで動画を見たり電子書籍を読んだり、イラストを描いたりなど使い方の幅が広がります。

落ち着きのある上品でシンプルなデザインで、性能も良く、快適に使うことができます。

今回Lenovo Ideapad Flex 570を実際に使用してみましたので、その内容をレビューしてみたいと思います。






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幅広い用途に使える良い性能


Lenovo Ideapad Flex 570には、CPUにAMD製のRyzen 5 5500U、またはRyzen 7 5700Uを搭載しています。メモリは8GB、または16GBとなっています。

Ryzen 5000Uシリーズは1年ほど前のCPUになりますが、しっかり使える高い性能です。




大学の講義資料を見ながらレポートを作成したり、インターネットの検索などを行ったりするのも快適に行えます。


講義の資料を開いたところ。


また、プログラミングなどの作業に使うこともできます。


プログラミングにも使える。





PCの形状を変えることができ、使い方が広がる


Lenovo Ideapad Flex 570は2in1 PCと呼ばれる製品で、下の写真のようにディスプレイを回転させることで4つの形態で使うことができます。ノートパソコンとしてだけでなく、タブレットとしても使うことができてとても便利です。




ディスプレイはタッチパネルになっていますので、指で触って操作することが可能です。ディスプレイを180度以上に回転させると、自動的にタブレットモードとして認識されます。タブレットモードで文字を入力する場合は、下の写真のようにタッチキーボードが使えるようになります。




たとえば、下のようなモードで使うと、ディスプレイだけに集中することができます。動画を見るときなどに便利です。


動画を見ているところ。


また、電子書籍を読むのも良いです。手で持たなくていいので楽ですし、文字も読みやすいです。


電子書籍を読んでいるところ。


ペンも付属しています。手書きで文字や線を書き込むことができるようになります。




ちなみにこのペンは電池式です。




イラストを描くのにも良いでしょう。手書きできるので、作業がしやすいです。




また、大学の講義ノートをとるのにも良いでしょう。色を変えたり、線の太さを変えるのも簡単です。







大きさと重さの確認


サイズは14インチとなります。A4ノートよりも少し大きい程度です。これくらいのサイズであれば、気軽に使えます。




重さは実測で約1.58kgでした。すごく軽いというわけではないのですが、持ち運ぶこともできます。ただ、長時間持ち運ぶと疲れると思うので、持ち運ぶ場合は短時間の方が良いでしょう。








インターネットへはWi-Fiで接続する


インターネットへの接続は無線LAN(Wi-Fi)で行います。最近はWi-Fiが普及していてルータが手ごろな価格で手に入りますので、問題なく接続できると思います。

Wi-Fiの規格はIEEE 802.11ac/a/b/g/nとなります。Wi-Fi 6 (11ax)には対応していませんのでご注意ください。




レポートや書類作成に必要なOfficeソフトを選択可能


大学ではWordやExcelを使って講義のレポートを作成する機会が非常に多くあります。また、卒論やゼミの発表ではPowerPointを使ってプレゼン資料を作成する必要もあります。

Lenovo Yoga 770iには、Word、Excel、PowerPointが含まれたMicrosoft Office Home and Businessを選択することが可能です。

Officeソフトを単体で購入するよりも安くなるので、必要であればセットで購入してみてください。





キーボード


キーボードはテンキーは搭載されていませんが、特に気になる点もなく、使いやすいと思います。




キーの大きさや配列など、特に問題はありません。スタンダードな日本語配列のキーボードです。




EnterキーやBackspaceキー、Shiftキーとその左隣のキーがくっついていますが、ここのキーの大きさが十分にあるので、特に問題なく入力することができるでしょう。




打鍵感も良い感じです。







ディスプレイ


ディスプレイはIPS液晶を搭載していています。フレームがスリムになっていて、外観的にも良いです。見え方も問題ありません。


映り方と色の表示


実際に画像や動画、テキストなどを表示してみましたが、特に気になる点はありませんでした。光沢ありなので作業している自分自身や蛍光灯が映りこむことはありますが、鮮やかな表示が可能なディスプレイです。




上や横からなど、角度を変えてみても綺麗に表示されます。




sRGBカバー率は67.8%となっていて色域は広くはありませんが、インターネットやメール、Officeソフトを使ったレポートや書類作成などの一般的な作業をする分には問題ありません。

sRGBカバー率 67.8%
Adobe RGBカバー率  50.6%



サイズや解像度など


ディスプレイサイズは14インチで、解像度は1920x1200 (WUXGA)となっています。また、タッチパネルとなっていて、指やデジタルペンで触って操作することが可能です。








周辺機器との接続に必要なインターフェース


周辺機器との接続に必要なインターフェースは、良く使われるものが搭載されています。問題なく使うことができるでしょう。






USBポート


USB Type-A (USB3.2)ポートが2つと、USB Type-Cポートが1つ搭載されています。外付けハードディスクやUSBメモリなど、複数のUSB機器を同時に接続するのも問題ありません。



プレゼン、マルチディスプレイにも対応できる


HDMIポートが搭載されているので、HDMIケーブルでPCとモニターやプロジェクターを接続することで、プレゼンにも対応することができます。

実際、モニターを接続してみたところ、下の写真のようにPCの画面をモニターに映し出すことができました。




また、PCの画面を拡張してPCのディスプレイとモニターの2画面で作業することも可能です。作業領域が増えるので、効率的に作業を進めることができます。




USB Type-Cポートもディスプレイ出力に対応しています。





SDカードスロット


SDカードスロットはフルサイズのものに対応しています。micro SDカードはアダプターを使うことで対応することが可能です。SDカードは途中までしか入らないので、作業中に引っ掛けないようにだけ気を付けましょう。







指紋センサー搭載


キーボードの右下には指紋センサーが搭載されています。

ワンタッチでログインできるようになるので、簡単にパソコンを使い始めることができます。また、他人の指では認証が通らなくなるので、セキュリティを高めることができます。大事なデータをしっかり守ることができるようになります。








カメラとマイク、スピーカー


Lenovo Ideapad Flex 570にはカメラとマイク、スピーカーが搭載されています。ZoomやTeams、Google Meetなどの大学では対面授業が増えてきていますが、オンライン授業を行う場合もありますので、これらの機能が使えると安心です。

カメラにはプライバシーシャッター機能が搭載されています。カメラレンズにカバーをかけることができるようになっていて、カバーをかけた状態だと絶対にカメラに映らなくなります。絶対にカメラに映りたくないときにはこの機能を使うと安心です。




スピーカーはキーボードの左右に1つずつ搭載されています(下の写真:赤で囲った箇所)。音質は良かったです。音楽を聴いたり、動画を見たりするのも楽しめるでしょう。


スピーカーはキーボードの両端に搭載されている(赤で囲った箇所)。



スピーカーを拡大。






パソコンの性能をコントロールできる機能を搭載


インテリジェントクーリング機能というものが搭載されていて、パソコンのパフォーマンスを制御することが可能です。




標準の設定はインテリジェントクーリングになっていて、バランスのとれたモードになります。

エクストリーム・パフォーマンスモードにすると、CPUの性能を10%程度高めることが可能になります。より高速に使いたい場合はこのモードにすると良いでしょう。

バッテリー省電力モードにすると、CPU性能は20%程度ダウンしますが、動作音を抑えて使うことが可能になります。さらに静かに使いたい時にはこのモードにすると良いでしょう。




静音性の確認


上述のパソコンの性能を制御できる機能を使って、各モードで動作音の大きさを計測しました。

いずれのモードでも、動画を見たりインターネットをしたりするなど、負荷のかからない作業をするときは静かに使うことができました。ネットをしていて、複数のタブを連続して開いたり、画像の多いページを開いたりするときには一時的に動作音が大きくなることがありましたが、すぐに収まりました。

CPUに大きな負荷がかかると動作音は大きくなりますが、標準のインテリジェントクーリングモードでは一般的なノートPCよりもやや抑えめの動作音、エクストリームパフォーマンスモードでは一般的なノートPCと同程度の大きさとなりました。

バッテリー省電力モードにすると、一般的なノートPCよりも静かに使うことができました。

通常は標準設定のインテリジェントクーリング・モードで使うということで全く問題ないでしょう。快適に使用できると思います。もし、より静かに使いたいという場合には、静音モードを利用すれば良いでしょう。


測定項目  測定値   
 インテリジェントクーリング
(標準)
エクストリーム・パフォーマンス  バッテリー省電力 
PCの電源OFF時の室内の音量
(できるだけ無音の状態)
28~29db  
アイドル状態
(PCを起動し何もしていないとき)
28~29db  
YouTube鑑賞時 29~30db 
インターネットをしているとき
(タブを10個開いた状態)
28~31db 28~32db  29~31db 
CPU 100%使用時
(CINEBENCH R23実行)
36~37db 38~39db  31~32db 







Lenovo Ideapad Flex 570の仕様と性能


Lenovo Ideapad Flex 570の仕様は以下の通りです。

 OS Windows 11 Home   
 CPU Ryzen 5 5500U
Ryzen 7 5700U
メモリ 8GB / 16GB 
ストレージ
SSD 
SSD 256GB / 512GB  
 光学ドライブ -  
 サイズ 14インチ     
液晶 1920 ×1200
IPS液晶
光沢あり  
グラフィックス  AMD Radeonグラフィックス
HDMI  〇  
 USBポート USB3.2 × 2
USB Type-C × 1 
Office 選択可
Office Home and Business  
有線LAN なし  
 無線LAN Wi-Fi 802.11 a/b/g/n/ac  
重さ 約1.5kg  
 保証 1年(有償で3年)  



今回レビューに使用したモデルの仕様は以下のようになっています(メーカー貸出機)。

OS: Windows 11 Home
CPU: Ryzen 7 5700U
メモリ: 16GB
ストレージ:SSD 512GB
グラフィックス:AMD Radeonグラフィックス


CPUはAMD製のRyzen 5またはRyzen 7から選択することができます。1年ほど前によく搭載されていたCPUですが、現在でも十分に高い性能を発揮します。実際にCPUの性能を計測してみましたが、現在販売されているRyzenシリーズと同じくらい高い性能を発揮していました。とても快適に使うことができるでしょう。

メモリは8GBまたは16GBとなっています。ストレージはSSDが搭載されています。

文系も理系も、CPUにRyzen 5、メモリ8GBを選択するとスタンダードな性能になります。長く快適に使うことができるでしょう。

レポート作成に必要なOfficeソフトが搭載されたモデルも選択できます。Office Home and Businessが用意されていて、Word、Excel、PowerPointが含まれています。


以下はCPUとストレージ、グラフィックスの性能やゲームプレイの快適さを専用のソフトウェアを用いて測定したものです。専門的な内容になりますので、読み飛ばしてもらって構いません。



CPUの性能


CPUの性能を専用のアプリ(CINEBENCH R20とR23)を使って計測しました。スコアはそれぞれ3354ptsと8640ptsとなりました。とても高い性能で、しっかり使うことができます。






また、上述のPCのパフォーマンスを変えることができる機能を使って、CPUの性能を測定しました。まとめると下の表のようになります。ご参考までご覧ください。


エクストリーム・パフォーマンスモードにしても、CPUの性能は標準のインテリジェントクーリングモードとあまり変わりませんでした。

バッテリー省電力モードにすると、パフォーマンスは標準状態よりも約15%~30%程度下がりますが、動作音を抑えて使うことができるようになります。この状態でもとても高速な動作が可能です。


[全部表示されていない場合、横にスクロールできます]
設定  スコア
(CINEBENCH R20) 
スコア
(CINEBENCH R23)  
マルチコア シングルコア  マルチコア  シングルコア 
インテリジェント・クーリング(標準) 3354 484 8640 1210
エクストリーム・パフォーマンス 3467 458 8622 1251
バッテリー省電力(静音) 2869 480 5828 1102




ストレージの性能


SSDのアクセス速度を測定しました。読み書きともに高速です。パソコンを快適に使うことができるでしょう。






グラフィックスの性能


AMD Radeonグラフィックスの性能を測定しました。しっかりと性能を発揮することができています。インターネットやメール、SNS、動画鑑賞やOfficeソフトを使った作業など、全く問題なく使うことができます。







各ベンチマークテストの評価対象とスコアを表にすると以下のようになります。


ベンチマーク 評価対象 スコア
Fire Strike DirectX 12 3425
Night Raid DirectX 11 13732






外観の確認


Lenovo Ideapad Flex 570の外観をチェックしてみましょう。

ダークグレーのカラーが採用されていて、質感も問題ありません。天板はLenovoのロゴが小さくあるだけで、シンプルなデザインで好感が持てます。




スリムな作りです。
















タブレットに変形したところです。












底面です。




ACアダプターです。一般的なノートPCのものとしては、若干大きいです。




本体右側面です。





左側面です。




本体手前側です。




本体背面部です。






まとめ


最後に、Lenovo Ideapad Flex 570についてまとめたいと思います。

良いところ


・良い性能で幅広い用途に快適に使える
・タブレットとしても使える
・タッチパネルを搭載し、ペンでの入力にも対応
・周辺機器との接続もOK
・シンプルで使いやすいデザイン
・比較的短時間であれば持ち運びもOK
・10万円以下の安い価格で購入できる


注意するところ


・ディスプレイの色域はそれほど広くない
・顔認証機能はない

Lenovo Ideapad Flex 570は、14インチのサイズで性能が良いとても使いやすいノートパソコンです。

シンプルで爽やかなデザインなので使う場所を選びませんし、A4サイズの大きさで持ち運ぶこともできます。タブレットに変形して使うこともでき、使い方の幅が広がります。

高い性能を持っていて、10万円を大きく切る価格で購入できるのも魅力的です。

手頃な価格で高性能なノートパソコンを探している方は、是非検討してみてください。


詳細はこちら → Lenovo Ideapad Flex 570(直販サイト)
 





この記事を書いた人

  石川
ITエンジニア。2014年から2024年現在まで10年間、約450台以上のノートパソコンのレビューを実施。プログラマー兼SEとして、システムやアプリの開発に携わっています。保持資格:応用情報技術者、基本情報技術者、英検準1級等 
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