Lenovo ThinkPad X1 Nanoレビュー 1kgを切る超軽量ノートパソコン
Lenovo ThinkPad X1 NanoはThinkPadシリーズで初となる、1kgを切る超軽量ノートパソコンです。自宅で使いつつ、大学などの外出先に持って行くのもとても簡単にできます。
最新のCPUを搭載していて清野も高く、13インチの高精細な液晶ディスプレイを搭載しとても映りが良いです。
セキュリティ機能も充実していて大事なデータやプライバシーをしっかり守ることができます。
今回、Lenovo ThinkPad X1 Nanoを実際に使用してみましたので、レビューをご紹介します。

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1kgを切るとても軽くて使いやすいノートパソコン
Lenovo ThinkPad X1 Nanoは重さが1.0kgを切る、とても軽いノートパソコンです。レノボのThinkPadシリーズにはThinkPad X1 Carbonというとても軽いノートパソコンがありますが、それを越える軽さを実現しています。
片手でも楽々持つことができます。場所を変えて使ったり、カバンに入れて外に持ち運んだりするのがとても簡単にできます。特に、大学生の場合はカバンに入れて大学やカフェに持って行くことも多いので、1kgを切る軽さというのは疲れにくくてとても便利ですね。

実際に計量してみたところです。914gとなっていて、1.0kgを大きく下回ります。

なお、ThinkPad X1 Nanoは、オプションでSIMカードを用いたLTEに通信に対応させたり、指で触って操作できるタッチパネルを搭載すると、以下の表のように重さが変わってきます。
今回のモデルではLTEなし、タッチパネル非搭載のモデルを使用しています。
モデル | 重さ |
---|---|
LTEなし、タッチパネル非搭載 | 約907g |
LTEあり、タッチパネル非搭載 | 約939g |
LTEなし、タッチパネル搭載 | 約969g |
LTEあり、タッチパネル搭載 | 約1001g |
大きさは13.0インチです。PCの上にA4ノートを置いてみたところ、ぴったりと大きさが一致しました。

カバンに入れて持ち運ぶのも余裕です。1kg以下のノートパソコンだと、驚くほど楽に持ち運ぶことができます。
最新のCPUを搭載し、静かで高速な処理が可能
Lenovo ThinkPad X1 Nanoは、高速で高い処理能力を持つPCであることを証明するインテルのevoプラットフォーム認証を取得しています。

実際に使ってみると、PCの起動や終了、アプリの動作などがサクサク動きました。また、下でも解説している通り、負荷のかかる処理をしても静かに使うことができるので、とても快適に使うことができるでしょう。
落ち着いた色合いでスリムなデザイン
Lenovo ThinkPad X1 Nanoのカラーはブラックで、とても落ち着いた色合いに仕上がっています。

天板にはThinkPad X1のロゴとLenovoのロゴが対角線上に配置されています。Lenovoのロゴは同系色で刻印されていて、しかも隅に小さく配置されているので目立ちにくくなっています。

1kg以下の軽さということもあり、本体はとてもスリムです。

レポートや卒論作成に使えるOfficeを選択できる
大学の講義では必ずレポート作成が課されます。また、理系の場合には実験データをまとめる必要もあります。その際に必ず必要になるのが、WordやExcel、PowerPointといったMicrosoft Officeというソフトです。
Lenovo ThinkPad X1 Nanoを購入する際、Office Home and BusinessとOffice Personalの2種類から選択することが可能です。
大学生にはWord、Excel、PowerPointが入ったOffice Home and Businessがおすすめです。レポートの本文はWordで、数値計算や集計、グラフ作成はExcelで、プレゼン資料の作成はPowerPointで行うことができます。
もし、PowerPointが必要なければOffice Personalを選択してください。Office PersonalにはPowerPointがなく、Word、Excelが含まれています。
インターネットにはWi-Fiで接続、またはオプションでSIMカードによる4Gや5G、LTEでの通信が可能
インターネットにはWi-Fiで接続することができます。Wi-Fiはとても普及していますので、特に問題はないでしょう。
オプションになりますが、SIMカードを挿して4Gや5G、LTE通信によるネット接続にも対応することができます。これらでの通信を希望する場合は、WWANの項目を確認し、対応したモデルを選択してください。

高精細な表示が可能なディスプレイ
ディスプレイの解像度は2160×1350(2K)となっています。あまり見かけない解像度ですが、フルHDよりも高精細で綺麗な映りです。文字がくっきり表示され、画像や動画が綺麗に見えます。
オプションになりますが、ディスプレイは指で触って操作できるタッチパネルを搭載することもできます。ただし、タッチパネルを搭載すると60g程度重たくなりますのでご注意ください。
今回のレビューではタッチパネルは非搭載のモデルを使用しています。

sRGBカバー率が100%で高い値となっていました。色域の広いディスプレイです。テキスト情報はもちろんのこと、画像や動画鑑賞などもしっかりと楽しめます。
カバー率 | |
---|---|
sRGB | 100% |
Adobe RGB | 76.8% |
IPS液晶が搭載されていることもあり、角度を変えて見ても綺麗に表示されます。とても見やすいディスプレイです。

ディスプレイのフレームはスリムになっていて、見た目的にも良いです。

キーボード
キーボードは下の写真のようになっています。スタンダードな日本語配列のキーボードです。レノボのキーボードは入力のしやすさに定評があります。

キーボードの左側です。個々のキーの大きさもキー同士の間隔も十分で、問題なく入力できます。

キーボードの右半分です。EnterキーやBackspaceキーなど、良く使われるキーの大きさがしっかりと確保されていて使いやすいです。Enterキー周辺の記号キー「-」や「@」、「:」などのキーが他のキーよりも若干小さくなっていますが、特に問題なく使うことができました。

タッチパッドです。クリックボタンが上側についています。

打鍵感がとても良いキーボードです。キー同士の間隔も問題ありません。

中央にある赤丸ボタンはトラックポイントと呼ばれます。これをグリグリすると、マウスカーソルを動かすことができます。クリックボタンが上側についているので、ほとんど手の位置を変えずにマウスを動かし、クリック操作をすることができます。非常に作業効率が良いキーボードです。

周辺機器の接続に必要なインターフェース
周辺機器との接続に必要なインターフェースはUSB Type-Cポートが2つだけとなっていて、とてもシンプルです。


HDMIポートや標準サイズのUSBポート、SDカードスロットは搭載されていません。そのため、周辺機器との接続する際にはUSB Type-Cを他のポートに変換するアダプターがあると便利です。
詳細はこちら → USB Type-C変換アダプター
プレゼンに使うにはアダプターがあると安心
搭載されているUSB Type-Cは2つともディスプレイ出力に対応しているので、USB Type-Cポートを搭載したモニターやプロジェクターに接続すれば、そのままプレゼンにも対応することができます。

Lenovo ThinkPad X1 NanoとモバイルディスプレイをUSB Type-Cケーブルを使って接続したところ。PCの画面を映し出すことができる。
ただ、現状ではHDMIを搭載したモニターやプロジェクターの方が圧倒的に多く、プレゼンをするときにはHDMIを使うことが多いです。上述のようにLenovo ThinkPad X1 NanoにはHDMIポートがありません。そのため、プレゼンに使うためには、下の写真のようなUSB Type-CポートをHDMIポートに変換するアダプターがあると安心です。

USB Type-Cポートに接続してHDMIが使えるアダプター。手の平よりもコンパクトで持ち運ぶのも邪魔にならない。
実際このアダプターを使うことによって、PCの画面を問題なくモニターに映し出すことができました。
詳細はこちら → USB Type-C & HDMI変換アダプター

指紋センサーを搭載
キーボードのタッチパッドの右隣りには指紋センサーが搭載されています。パスワードの代わりに指紋でログインできるようになります。パスワード入力の手間が省けて便利です。
また、他人の指紋ではログインできないので、セキュリティを高めることにつながります。大事なデータや人に見られたくない情報が保存されていても、しっかり守ることができます。

顔認証に対応し、プライバシーを守るカメラを搭載
カメラとマイクはディスプレイの上部に搭載されています。IRカメラとなっていて、顔認証を行うことができます。上述の指紋認証と顔認証から選べるので、とても利便性が高いです。

また、このカメラは撮影を防止することができるレンズカバー(ThinkShutter)が搭載されています。レンズの右側にある手動レバーを動かすことによって、カメラレンズにカバーをかけることができます。
Zoomなどのビデオ通話ソフトを使っていてカメラに映りたくないときや、カメラが目の前にあると見られているようで気持ち悪い、というような場合などにはこのレンズカバーを使うと良いでしょう。
スピーカー
スピーカーはキーボードの上部に左右1つずつ搭載されています。Dolby Atmos製のサウンドシステムとなっていて、音質は良かったです。音楽を聞いたり、動画を見たりするのも楽しめるでしょう。

バッテリー駆動時間が長く、モバイルバッテリーでの充電が可能
バッテリー駆動時間は最大で22.8時間となっていて、非常に長持ちです。作業内容によってバッテリーの持ちは変わってくるのですが、それでもフル充電しておけば一般的な作業なら一日中しっかり使えるでしょう。
また、電源OFFの状態で、Power Delivery対応のモバイルバッテリーをUSB Type-Cポートに接続することで充電することができました。最大20W出力のモバイルバッテリーでも充電できましたので、とても便利です。

実際に充電できたモバイルバッテリーは以下のものになります。
詳細はこちら → PD対応モバイルバッテリー
パソコンのパフォーマンスを制御できる機能を搭載
Lenovo ThinkPad X1 Nanoにはパソコンのパフォーマンスを制御できる機能が搭載されています。インテリジェントクーリング機能と呼ばれていて、デスクトップ右下にある電源マークのアイコンをクリックし、電源モードを変更することでPCのパフォーマンスを変更できます。

通常は高パフォーマンスの状態で設定されています。左端に設定(より良いバッテリー)すると、パフォーマンスは下がりますがより静かに使うことができます。また、右端に設定(最も高いパフォーマンス)にすることも可能です。

動作音のチェック
とても静かに使えるパソコンです。
インターネットや動画鑑賞などの負荷の低い作業時はほとんどファンが回らず、静かに使うことができました。
負荷がかかる作業をしても、一般的なノートパソコンよりも動作音は静かでした。とても快適に使うことができると思います。
測定項目 | 測定値 | ||
---|---|---|---|
標準 (高パフォーマンス) |
静音 (より良いバッテリー) |
パフォーマンス (最も高いパフォーマンス) |
|
パソコンOFF時の室内の音量 (できるだけ無音の状態) |
28~29db | ||
アイドル状態 (PCを起動し何もしていないとき) |
28~29db | ||
インターネットをしているとき (タブを10個開いた状態) |
28~29db | ||
YouTube動画閲覧時 | 28~29db | ||
CPU100%使用時 (CINEBENCH R20実行時) |
32~33db | 28~29db | 34~35db |
Lenovo ThinkPad X1 Nanoの仕様と性能
ThinkPad ThinkPad X1 Nanoの仕様は以下の表のようになっています。
OS | Windows 10 Home / Pro |
---|---|
CPU | Core i5-1130G7 / Core i7-1160G7 |
メモリー | 8GB / 16GB |
ストレージ | SSD 256GB / 512GB / 1TB |
無線LAN | ○ |
有線LAN | - |
光学ドライブ | - |
SDカードスロット | - |
HDMI | - |
USBポート | USB Type-C × 2 (Thunderbolt 4) |
ディスプレイ | 2K液晶 (解像度:2160x1350) IPS タッチパネル搭載/非搭載 |
サイズ | 13.0インチ |
重さ | 約907g~ |
今回のレビューで使用したPCの主な仕様は以下の通りです(メーカー貸出機)。
OS:Windows 10 Home
CPU:Core i7-1160G7
メモリ:16GB
ストレージ:SSD 512GB
CPU:Core i7-1160G7
メモリ:16GB
ストレージ:SSD 512GB
CPUはCore i5-1130G7、または Core i7-1160G7から選択することができます。性能はCore i5 < Core i7となります。
メモリは8GBとなっています。
ストレージはSSDで256GB/512GB/1TBから選択することができます。
オプションになりますが、ディスプレイは指で触って操作できるようになるタッチパネルを搭載することもできます。ただし、タッチパネルを搭載すると約60g程重くなりますのでご注意ください。
文系も理系もCPUにCore i5-1130G7、メモリ8GBを選択すれば、スタンダードな構成になります。とても快適に使うことができるでしょう。
余裕があれば、Core i7にしたりメモリを16GBにしてみることを検討すると良いでしょう。
レポート作成に必要なMicorosoft Officeについては、構成のカスタマイズ画面でOffice Home and Business、またはOffice Personalを選択することができます。Word、Excel、PowerPointが必要であればOffice Home and Business、WordとExcelのみでよければOffice Personalを選択してください。
以下はCPUやストレージ、グラフィックスなどについて、専用のソフトで性能を計測したものになります。専門的な内容になりますので、読み飛ばしてもらって構いません。
CPUの性能
CPUの性能を測定しました。CINEBENCH R20とR23という2つのソフトを使っています。スコアはそれぞれ、2047pts、5180ptsとなりました。とても良い性能です。しっかりと快適に使うことができるでしょう。


上述のパソコンのパフォーマンスを制御する機能を使って、各モードでCPUの性能を計測しました。静音モードにすると、約60%程度性能は下がりますが、ほぼ無音で使うことができます。パフォーマンスモードでも計測してみましたが、標準モードとあまり変わりませんでした。
設定 | スコア (CINEBENCH R20) |
スコア (CINEBENCH R23) |
||
---|---|---|---|---|
マルチコア | シングルコア | マルチコア | シングルコア | |
標準 | 2047 | 532 | 5180 | 1345 |
静音 | 847 | 403 | 2202 | 1208 |
パフォーマンス | 2013 | 541 | 5185 | 1357 |
ストレージの性能
SSDのアクセス速度を計測しました。SSDを搭載しているため、データの読み書きの速度が高速です。快適に使えるでしょう。

グラフィックスの性能
グラフィックスの性能を測定しました。一般的なノートパソコンよりもやや良い性能です。インターネットやメール、動画鑑賞、Officeソフトを使ったレポート作成プレゼンなどの一般的な作業はもちろんのこと、カジュアルな画像や動画編集なども快適に行うことができます。


各ベンチマークテストの評価対象とスコアを表にすると以下のようになります。
ベンチマーク | 評価対象 | スコア |
---|---|---|
Nigh Raid | DirectX 12 | 15381 |
Fire Strike | DirectX 11 | 4214 |
外観の確認
それでは、Lenovo ThinkPad X1 Nanoの外観を確認してみましょう。
まず天板です。非常に落ち着いた色合いで、しかも手触りが良いです。ThinkPad X1のロゴが左上に、Lenovoのロゴが右下に配置されています。Lenovoのロゴは天板と同系色で小さく配置されているので、目立ちにくいです。

ディスプレイのフレームが細くなっていて、画面の専有面積が広くなっています。


本体はスリムで爽やかに使えます。

ディスプレイは180度開くことができます。

後ろから見たところです。



底面です。

ACアダプターです。小型で軽量です。持ち運ぶ場合にも邪魔になりにくいです。

本体左側面です。

右側面です。

手前側です。

背面です。

まとめ
Lenovo ThinkPad X1 Nanoは1kgを切るとても軽いノートパソコンです。周辺機器との接続に必要なインターフェースが少なめですが、性能も良くてサクサク動き、しかも持ち運びにも便利なので使いやすいです。
軽くて性能が良いノートパソコンを探している方は、是非検討してみてください。
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