[レビュー]レノボLegion 560は手頃な価格がうれしいゲーミングノートパソコン


レノボのLegion 560はハイスペックなCPUとグラフィックスを搭載したゲーミングノートパソコンです。NVIDIA GeForce GTX 1650を搭載したモデルが10万円台から、GeForce RTX 3060を搭載したモデルでも14万円台からとなっていて、購入しやすくなっています。

ディスプレイの品質も高く、sRGBカバー率100%、リフレッシュレート120Hz/165Hzとなっていて、ゲームプレイが快適に行えるだけでなく、画像や動画編集、グラフィックスなどのクリエイティブな作業にも適しています。

今回、レノボLegion 560を実際に使用してみましたので、レビューをご紹介します。







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購入しやすい価格帯のゲーミングノートPC


レノボのLegion 560は最安で10万円台から購入できるノートパソコンです。最近はゲーミングノートPCの価格が上がっていることを考えると、とても購入しやすい価格帯です。

下でも紹介するように、高性能なグラフィックスであるNVIDIA GeForce RTX 3060を搭載したモデルが14万円台からとなっていてリーズナブルです。高性能なゲーミングノートPCが欲しい人にとって、とても良い選択肢になります。




Ryzen 5000Hシリーズを搭載し、グラフィックスはNVIDIA GeForceまたはRadeon RXから選べる


ゲーミングノートPCなので、搭載しているCPUとグラフィックスは非常に性能が高いです。

CPU


CPUはRyzen 5 5600HまたはRyzen 7 5800Hから選択することができます。現在販売されているノートパソコンの中でもトップクラスの性能です。ゲームプレイはもちろんのこと、高い負荷のかかる作業にも使うことができます。


CPUの性能比較
スコア(CINEBENCH R20)
Core i7-11800H
4927
Ryzen 7 5800H
4771
Core i5-11400H
3941
Ryzen 5 5600H
3705
Ryzen 7 5700U
3390
Core i7-10750H
2902
Ryzen 5 5500U
2612
Core i5-10300H
2152
Ryzen 3 5300U
2053
Core i7-1165G7
2002
Core i5-1135G7
1862
Core i3-1115G4
1152
Core i3-1005G1
946
Celeron N4120
405



グラフィックス


グラフィックスはNVIDIA GeForce GTX 1650、GeForce RTX 3060、Radeon RX 6600Mから選択することができます。GeForce GTX 1650はエントリー向け、GeForce RTX 3060とRadeon RX 6600Mはとても高い性能なので、非常に快適にゲームプレイを楽しむことができます。

グラフィックスの性能比較
スコア(3DMark FireStrike)
GeForce RTX 3080
23372
Radeon RX 6600M  
23223
GeForce RTX 3070
21812
GeForce RTX 3060
19210
GeForce RTX 2080
MaxQ
17216
GeForce RTX 2070
MaxQ
15143
GeForce RTX 2060
MaxQ
14428
GeForce RTX 3050Ti
13230
GeForce GTX 1660Ti
12867
GeForce RTX 3050
11268
GeForce GTX 1650
8294
GeForce MX350
3503
Intel Iris Xe
3420
GeForce MX250
3184
Intel Iris Plus
2746
Intel UHD
1428




画像や動画編集、グラフィックス、データ解析などの負荷のかかる処理にも使える


このようにCPUもグラフィックスもとても高い性能なので、画像や動画編集などのクリエイティブな作業や、データ解析、プログラミングなど、ゲーミング以外の高い負荷のかかる作業にも活用できます。


プログラムを用いてデータ解析を行っているイメージ。



画像編集を行っているイメージ。




美しい表示が可能なsRGBカバー率100%のディスプレイ


ディスプレイは非常に映りの良いIPS液晶が搭載されています。フレームも細くなっていて画面占有率が高く、ゲームプレイや作業に集中しやすいです。解像度は1920×1080(フルHD)で、ノングレア液晶となっています。






色域


sRGBカバー率が100%となっていて色域が広いです。正確な色表現が可能なので、ゲームプレイも楽しめるでしょう。また、画像や動画作品を編集したり、イラスト制作などに用いる場合も、クオリティの高い作品を生み出すことにつながります。

sRGBカバー率 100%
Adobe RGBカバー率  76.2%



視野角


横や上からなど角度を変えて見ても綺麗に表示されます。視野角は広いです。ゲーム中は体を動かしたりすることも多いので、見る角度によって見え方が変わらないのはうれしいです。





リフレッシュレート


120Hzと165Hzの2種類のものが用意されています。一般的なディスプレイは60Hzなので、120Hzでも十分に高いリフレッシュレートです。滑らかに表示されるようになるので、ゲームのキャラの動きがよくわかるようになります。









落ち着いたデザインのゲーミングノートPC


Legion 560はゲーミングノートPCらしい形状をしていますが、派手なイルミネーションはなく、落ち着いたデザインをしています。



天板はキーボードの一番奥から開くのではなく、少し手前から開くようになっているのがゲーミングノートPCらしいところです。天板にはLegionのロゴとLenovoのロゴが隅に配置されていて、中央には何もなくシンプルです。




Legionのロゴはホログラムになっていて、見る角度によって色合いが変わります。このロゴ自体をパソコンから光らせることはできません。




キーボードのバックライトも一般的なホワイトになっています。とても落ち着いて使うことができます。








ゲームの快適度


実際にベンチマークソフトを使って、ゲームがどれくらい快適にプレイできるか性能を評価してみました。以下にその結果をご紹介します。

今回のレビューで使用したレノボLegion 560の仕様は以下の通りです。

OS: Windows 10 Home
CPU: Ryzen 7 5800H
メモリ: 16GB(8GB×2)
ストレージ: SSD 1TB
グラフィックス: NVIDIA GeForce RTX 3060


この仕様のモデルで、軽いゲームから重いゲームまで、余裕でプレイすることができました。fpsも高く、高いリフレッシュレートのディスプレイの性能をしっかりと活用でき、とても滑らかな表示が可能になります。



軽量級のゲーム


軽量級のゲームであるファンタシースターオンライン2はとても快適にプレイできます。同じく軽量級のマインクラフトやフォートナイトなどのゲームも楽しめるでしょう。




簡易描画設定 解像度  スコア  平均fps
3(標準) 1920 × 1080  80456 257.6




中程度の重さのゲーム


ファイナルファンタジーXIV 漆黒のヴィランズです。こちらも非常に快適にプレイできます。




グラフィック設定 解像度  スコア   評価 平均fps
高品質
(ノートPC)
1920 × 1080  15321 非常に快適 129.3



重量級のゲーム


ファイナルファンタジーXVです。

スコアは11422でとても快適。平均フレームレートは112.2fpsとなっていて、しっかりプレイできます。重量級のゲームも楽しめるでしょう。




グラフィック設定 解像度  スコア   評価 平均fps
標準品質 1920 × 1080 11422 とても快適 112.2





サイズと重さの確認


Legion 560は15.6インチのサイズがあります。A4ノートよりもだいぶ大きいです。





重さは実測で2.45kgありました。




大きさと重さを考えると、カバンに入れて持ち運ぶのは少し厳しいと思います。ACアダプターも大きくてかさばります。

そのため、Legion 560は自宅で据え置いて使うのが良いでしょう。




Officeソフトについて


Legion 560はゲーミングノートPCではありますが、もちろんWordやExcelなどのソフトも使うことができます。

Legion 560では、Office Home and Businessがセットになったモデルもラインナップされています。Word、Excel、PowerPoint、Outlook、OneNoteが含まれているので、レポートや書類作成、表計算、プレゼンテーション、メールの送受信などにしっかり活用することができます。

Officeソフト単体で購入するよりも安くなりますので、必要な方は選択してみてください。






キーボード


一般的な仕様とデザインのキーボードです。ゲーミングノートPCのようなWASDキーが強調されたり、派手なバックライトが光るというようなことはありません。落ち着いて使えると思います。




キーボードの左側は特に気になる点はありません。




キーボードの右半分です。「\」キーが少し小さいです。最初は目で確認しながら入力すると良いでしょう。

テンキーは標準的な配列で使いやすいです。矢印キーはすべて大きさが揃っていて、しかも他のアルファベットキーと同じくらいの大きさが確保されているので入力しやすいです。




タッチパッドです。







周辺機器との接続に必要なインターフェース


ポート類は主に背面に多く搭載されています。ケーブルがPCの後ろ側に回るので、PC周りをスッキリ使うことができるようになります。

ポート類はとても多く搭載されているのですが、SDカードスロットは搭載されていません。一眼レフやビデオカメラで使用するSDカードを直接PCに挿すことができないのは残念です。必要であれば、SDカードリーダーを別途ご用意ください。










USBポート


USBポートは非常に充実しています。標準サイズ(Type-A)のUSB3.0が3つ、USB Type-Cが2つ搭載されています。複数のUSB機器を同時に接続することができます。



有線LANポート


レノボLegion 560には有線LANポートが搭載されています。インターネットにはWi-Fiに加えて、LANケーブルを挿して接続することができます。

オンラインゲームをプレイするだけでなく、オンライン授業を受けるときなど、LANケーブルが使えるとネット接続が安定するので安心して使えます。





ディスプレイ出力やプレゼンはHDMIポートとUSB Type-Cポートで可能


ディスプレイやプロジェクターをつないでPCの画面を映し出すためには、HDMIポートまたはUSB Type-Cポートが使えます。プレゼンで使ったり、モニターをつないでマルチモニターで使用することができます。




実際にHDMIケーブルを使って、PCとモニターを接続しました。問題なくPCの画面を映し出すことができます。




USB Type-Cも同様です。







カメラとマイク、スピーカー


カメラとマイクはディスプレイの上部にあります。

最近のノートパソコンにはカメラレンズのすぐ上側にレバーがあって、手動でレンズをふさぐことができるようになっているのですが、Legion 560の場合は本体右側面のプライバシーシャッタースイッチを切り替えることで対応します。




下の写真はプライバシーシャッタースイッチです。これを切り替えることでカメラの撮影をONにしたりOFFにしたりできます。カメラONの状態では、デバイスマネージャーにカメラの項目が表示されるのですが、カメラOFFの状態にするとデバイスマネージャーからカメラの項目が消えます。つまり、PCがカメラを認識していない状態になっているので、カメラを使うことができません。




ZoomやTeamsなどのビデオ通話ソフトを使うときにカメラをOFFにしておきたいという場合に、この機能を利用すると安心です。


スピーカーは本体底面に搭載されています。音質は良かったです。ゲームプレイをしたり、動画を見たりするのも楽しめると思います。






セキュリティ


指紋センサーや顔認証機能は搭載されていません。ログインするときは、パスワードを入力する形になります。






パソコンの性能を調整できる機能を搭載


Legion 560にはパソコンの性能を制御する機能が搭載されています。

普段はバランスモードで動作していますが、性能をよりアップすることができるパフォーマンスモード、動作音を抑えてより静かに使うことができる静音モードが利用できます。




どのモードで動作しているかは、電源ボタンに表示されるランプの色でわかります。白色の場合はバランスモード、静音モードの時は青色、パフォーマンスモードの時は赤色です。直観的でわかりやすいです。




モードの切り替えはアプリからもできますが、Fn+Qで簡単に切り替えることができます。







静音性の確認


上述のPCのパフォーマンスを制御できる機能を使って、各モードでの動作音の大きさを確認しました。

PCがアイドル状態の時でも、若干CPUファンが回転していて動作音が少し聞こえます。バランスモードだけでなく、静音モードでも同様です。YouTubeで動画を見たりするなど、軽めの作業をしているときは動作音は大きくありません。

CPUやGPUに大きな負荷がかかると動作音は大きくなりますが、ゲーミングノートPCとしては動作音が抑えめです。特に、静音モードにすると若干動作音はするものの、結構快適に使えると思います。

通常はバランスモードで使うので特に問題はありません。下でも紹介していますが、静音モードでもCPUの性能は非常に高いので、静音モードで使うのも良いかと思います。



測定項目 バランス
(標準)
静音 パフォーマンス
PCの電源OFF時の室内の音量
(できるだけ無音の状態)
28~29db 
アイドル状態
(PCを起動し何もしていないとき)
30~31db 
インターネットをしているとき
(タブを10個開いた状態)
30~31db   30~33db
YouTube動画閲覧時 30~31db 
CPU 100%使用時 36~37db 30~31db 39~41db 
FF!4ベンチマークループ再生
CPU:10~40%
GPU:40~70%
36~40db   30~34db  37~44db





Legion 560の性能と仕様


レノボLegion 560の仕様は以下の表のようになっています。

 OS Windows 11 Home / Pro
CPU Ryzen 5 5600H
Ryzen 7 5800H
メモリー 8GB
16GB(8GB×2)
32GB (16GB×2)
ストレージ SSD 512GB / 1TB
 グラフィックス NVIDIA GeForce GTX 1650、
NVIDIA GeForce RTX 306
AMD Radeon RX 6600M 
無線LAN
有線LAN
光学ドライブ -
SDカードスロット -
 HDMI
USBポート USB3.2 × 1
USB2.0 × 1
USB Type-C × 1  
ディスプレイ Full HD IPS液晶(1920x1080)
非光沢
リフレッシュレート120Hz/ 165Hz
FreeSync、G-Sync対応モデルあり
サイズ 15.6インチ
重さ 約2.4kg


今回のレビューで使用したモデルは以下の仕様になっています(メーカー貸出機)。

OS:Windows 10 Home
CPU: Ryzen 7 5800H
メモリ: 16GB (8GB×2)
ストレージ: SSD 1TB


CPUは最新のRyzen 5 / Ryzen 7から選択できます。どちらも非常に性能が高いですが、性能はRyzen 5 < Ryzen 7となります。

メモリは8GB/16GB/32GBとなっています。32GBのメモリはカスタマイズ可能なモデルでしか選択できません。16GBと32GBのメモリはそれぞれ8GB×2、16GB×2となっていてデュアルチャネルです。グラフィックスの性能をしっかり引き出すことができます。

ストレージはSSDとなっていて、標準で512GBまたは1TBの容量となっています。

ディスプレイはIPS液晶となっています。解像度は1920×1080で非光沢液晶です。リフレッシュレートが120Hzのものと165Hzの2種類が用意されています。また、FreeSyncやG-Syncに対応したものもラインナップされています。

レポート作成に必要なMicorosoft Officeが搭載されたモデルも選択することができます。Office Home and Businessが搭載されていますので、Word、Excel、PowerPointを利用することができます。


以下はCPUとストレージ、グラフィックスの性能を専用のソフトウェアを用いて測定したものです。専門的な内容になりますので、読み飛ばしてもらって構いません。



CPUのベンチマーク


CPUの性能をCINEBENCH R20とR23という2つのソフトを用いて測定しました。スコアはそれぞれ4771 pts、12147 ptsとなりました。非常に高いスコアです。一般向けノートパソコンに搭載されるCore i7-1165G7のCINEBENCH R20のスコアが約2000 ptsなので、2倍以上も高い性能になります。






上述のPCのパフォーマンスを変えることができる機能を使って、CPUの性能を測定しました。まとめると下の表のようになります。ご参考までご覧ください。


パフォーマンスモードにすると、標準のバランスモードよりも8~9%程度パフォーマンスがアップします。静音モードにすると、パフォーマンスはバランスモードよりも約20%程度下がりますが、非常に静かに使うことができるようになります。この状態でもとても高速な動作が可能です。

[全部表示されていない場合、横にスクロールできます]
モード  スコア
(CINEBENCH R20) 
スコア
(CINEBENCH R23)  
マルチコア シングルコア  マルチコア  シングルコア 
バランス 4771 562 12147 1436
パフォーマンス 5150 561  13235 1439
静音 3890 561 10000 1441
s



ストレージのベンチマーク


ストレージの速度を測定しました。SSDの中でも特に高速なものが搭載されていて、読み書きともに速いです。パソコンが軽快に動作するでしょう。





グラフィックスのベンチマーク


NVIDIA GeForce RTX 3060を搭載し、メモリもデュアルチャネルということで非常に高い性能を発揮できています。ゲームプレイなど、高いグラフィックス性能を必要とする作業が快適に動作します。






各ベンチマークテストの評価対象とスコアを表にすると以下のようになります。DirectXを使ったアプリケーションが快適に動くでしょう。

ベンチマーク 評価対象 スコア
Time Spy DirectX 12 8317
Fire Strike DirectX 11 19210







外観の確認


それでは、レノボLegion 560の外観を確認してみましょう。

天板は濃青色になっています。製品名のLegionのロゴと、Lenovoのロゴが対角線上に来るように配置されています。Legionのロゴはホログラムになっていて、見る角度によって見え方が変わります。中央には何もなくシンプルです。



















ディスプレイは180度まで開くことができます。




ディスプレイは本体の一番奥よりも少し手前から開く形になります。








換気口は左右に2つずつ、合計4つあります。




底面です。こちらにも換気口がしっかり確保されていて、放熱対策がしっかり施されています。




換気口はハニカム模様になっています。




高性能CPUとGPUを搭載しているだけあって、ACアダプターは大きいです。持ち歩くのは少し厳しいと思います。




本体左側面です。





本体右側面です。




本体背面部です。




本体の手前部分です。







まとめ


レノボLegion 560はハイスペックなCPUとグラフィックスを搭載していて、ゲームをとても快適にプレイすることができます。メモリもデュアルチャネルとなっているので、しっかりと性能を発揮することができます。

また、GeForce RTX 3060を搭載したゲーミングノートPCとしては価格も安く購入しやすいのも良いポイントです。エントリー向けのGeForce GTX 1650で問題なければ10万円台から購入可能です。

手頃な価格で高性能なゲーミングノートパソコンを探している方は、是非検討してみてください。


詳細はこちら → Lenovo Legion 560(直販サイト)





この記事を書いた人

  石川
ITエンジニア。2014年から2024年現在まで10年間、約450台以上のノートパソコンのレビューを実施。プログラマー兼SEとして、システムやアプリの開発に携わっています。保持資格:応用情報技術者、基本情報技術者、英検準1級等 
著者の詳細はこちら





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