高性能で軽量Yoga Slim 7 Gen 10(14型 AMD)使用レビュー

更新日:2025年10月26日


Lenovo Yoga Slim 7 Gen 10 (14型 AMD)。機材貸出:レノボジャパン


Lenovo Yoga Slim 7 Gen 10 (14型 AMD)は、AMD製の最新CPUであるRyzen AIシリーズを搭載していて、インターネットやメール、Officeソフトを使ったレポートや書類作成などはもちろんのこと、幅広い用途に用いることができる高性能なノートパソコンです。

OLEDディスプレイを搭載していて映りが良く、色域が広いため画像や動画を楽しむだけでなく、これらの編集作業も最適です。

しかも、本体はとてもスリムで軽く、自宅で使うだけでなく外出先に持ち運んで使うことも簡単にできます。

今回、Lenovo Yoga Slim 7 Gen 10 (14型 AMD)を実際に使用してみましたので、レビューをご紹介します。


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スリムで洗練されたデザイン


Lenovo Yoga Slim 7 Gen 10 (14型 AMD)は、タイダルティールという上品さを感じさせるカラーのノートパソコンです。青~緑に見える色合いです。

本体は薄くできていてディスプレイのフレームもスリムになっているので、とても洗練された雰囲気があります。




天板にはメーカーであるLenovoのロゴが中央に刻印されています。これまでのレノボの製品では、天板の隅にLenovoと製品名のロゴが刻印されていましたが、2025年からデザインが刷新され、中央にレノボのロゴが刻印されるようになりました。

よりシンプルなデザインになり、スッキリして良いですね。




キーボードの文字はホワイトとなっていて視認性も良く、本体カラーとうまく調和しています。








AI機能を搭載し、とても高い性能で幅広い用途に快適に使える


Lenovo Yoga Slim 7 Gen 10 (14型 AMD)に搭載されているCPUはAMD製のRyzen AIシリーズになります。




AIという文字が入っているように、AI機能がしっかり搭載されています。性能は非常に高く、ハイスペックな性能を発揮します。とても高速な処理が可能です。

ただ、グラフィックスはCPUに内蔵されたもので、NVIDIA GeForceシリーズは搭載されていません。しかし、CPU内蔵のグラフィックスの性能はとても高く、GeForce GTX 1650と同レベルのとても高い性能です。

GeForceを搭載していない分価格は抑えられていて、しかもCPUもグラフィックスもとても高い性能を発揮することができるとても優秀なノートパソコンです。


具体的には、インターネットやメールの送受信、Officeソフトを用いたレポートや書類作成などはもちろんのこと、プレゼンやマルチモニターでの作業、プログラミングなどの幅広い作業に使うことができます。

ZoomやTeamsなどのビデオ通話ソフトを使って就職活動のWEB面接を受けたり、大学のオンライン授業を受けたりすることも問題なく行えます。


Yoga Slim 7 Gen 10 (14型 AMD)の使用例。これ以外にも幅広い用途に使用できる。


また、グラフィックスの性能がとても高いので動画編集にも便利です。実際にDavinci Resolveという動画編集ソフトを使ってみたところ、編集作業がとてもスムーズに行えました。YouTubeに投稿するような動画を作ってみたいというような方も使いやすいでしょう。


動画編集ソフトDavinci Resolveを使って動画を編集しているところ。






大学など外出先にも持ち運びしやすい大きさと軽さ


Lenovo Yoga Slim 7 Gen 10 (14型 AMD)は、14インチのサイズで重さが約1.28kgのノートパソコンです。コンパクトで軽く、気軽に使うことができます。自宅内で場所を変えて使用するのも簡単ですし、大学など外出先に持って行くことも簡単にできて便利です。

ディスプレイを閉じた状態では厚さは約13.9mm (最薄部)となっていて、とてもスリムです。




本体の上にA4ノートを重ねてみました。ほぼA4と同じ大きさだということがわかります。コンパクトな14インチノートパソコンです。


Lenovo Yoga Slim 7 Gen 10 (14型 AMD)の上にA4ノートを重ねて置いたところ。


重さを実際に計ってみると、約1.3kgでした。カタログ記載値よりも少しだけ重かったですが誤差の範囲です。





上述した通りこのパソコンはとても性能が良く、それにくわえて持ち運ぶこともできる軽さとコンパクトさを兼ね備えているのはとても便利です。

通常、ハイスペックな製品というのは重ための物が多いので、高性能な持ち運べる軽いノートパソコンを探している方にとってはとても良い選択肢だと思います。





バッテリーについて


バッテリー駆動時間は動画再生時で約12.5 時間、アイドル時で約18.4 時間となっています(JEITA3.0)。AIが搭載されているということもあり、バッテリー駆動時間は長いです。

ノートパソコンを使って大学で複数の講義を受講するというのも、問題なく行うことができます。

ただ、充電するのを忘れたり、コンセントが遠くACアダプターを使うことができないということもあると思います。



そんな時でも安心なように、Lenovo Yoga Slim 7 Gen 10ではUSB Type-Cポートにモバイルバッテリーを接続することで、パソコンの充電を行うことができます。

モバイルバッテリーの出力は65W以上あると、パソコンの電源がONの状態でも問題なく使うことができます。






キーボード


キーボードは下の写真のようになっています。スタンダードな日本語配列のキーボードです。キーの下側が丸みを帯びていて、ソフトな印象を受けます。両端にあるのはスピーカーになります。




キー同士の間隔や個々のキーの大きさに特に問題はありません。キーを押したときの深さも標準的な仕様になっています。また、キーの中央部分が緩やかに湾曲していて、指がフィットしやすいようにできています。ストレスなく快適に入力できるキーボードです。




キーボードの左側です。特に気になる点はありません。




キーボードの右側です。こちらも特に気になる点はありません。EnterキーやBackspaceキー、Shiftキーとその左隣のキーがくっついていますが、各キーの大きさがしっかり確保されているので、特に問題なく使えます。





タッチパッドです。クリックやスクロール、スマホを使っているときのように指を押し広げたり縮めたりといった操作(ピンチイン、ピンチアウト)などの二本指での操作も問題なく行うことができます。








映りの良い液晶ディスプレイ


Lenovo Yoga Slim 7 Gen 10 (14型 AMD)のディスプレイについて、サイズは14インチ、解像度は2880×1800(2.8K)となっています。解像度が高く、高精細な表示が可能です。

OLED(有機EL)ディスプレイなので、鮮やかで非常に映りが良いです。色合いは自然で、歪みやにじみなどもなく、明瞭に表示されるディスプレイです。





視野角も広く、上や横からなど角度を変えて見てもしっかりと表示されます。とても見やすいディスプレイです。





表示できる色の範囲(色域)はとても広いです。
ディスプレイは色域がとても広く、sRGBカバー率は99.9%となっています。正確な色表現が可能です。テキストの表示はもちろんのこと、画像や動画をしっかり楽しむことができます。また、画像や動画編集、デザインやイラスト制作などのクリエイティブ用途にも適しています。


 

sRGBカバー率 100%
DCI-P3カバー率 100%
Adobe RGBカバー率  94.8%



また、ディスプレイはタッチパネルのものと、非搭載のモデルが用意されています。今回のレビューではタッチパネル搭載モデルを使用しました。

タッチパネルを搭載していると、ディスプレイを指で触って操作することができます。スマホのように直感的に操作できるので使いやすいと感じる人も多いと思います。もし、必要であれば、マルチタッチ対応モデルを選択してみてください。


ディスプレイを指で触って操作できるマルチタッチ対応パネルを搭載したモデルもある。










周辺機器との接続に必要なインターフェース


周辺機器との接続に必要なインターフェースは下のようになっています。良く使われるものがバランスよく搭載されていますので、安心して使うことができるでしょう。






USB3.2 Type-Aポートが1つ、USB Type-Cが2つ搭載されています。USB Type-Cポートの1つはACアダプターを挿すために使われますが、複数のUSB機器を同時に接続することが可能です。外付けハードディスクやUSBメモリなどを使うのも全く問題ありません。




HDMIポートを搭載しているからプレゼンにも使える


大学ではゼミや研究室に所属するようになると、ゼミやプレゼンを行う機会が増えます。

プレゼンではPCの画面をモニターやプロジェクターに映し出して発表を行いますが、Lenovo Yoga Slim 7 Gen 10 (14型 AMD)にはHDMIポートが搭載されていますので、PCとモニターなどの機器をHDMIケーブルでつなぐだけで簡単にプレゼンを行うことができます。


PCとモニターをHDMIケーブルでつないだところ。プレゼンを行う時のように、PCの画面と同じものをモニターに映し出すことが可能。



また、PCの画面を拡張して、PCとモニターの2画面でそれぞれ違う作業を進めることもできます。マルチモニター環境も簡単に実現することができます。



PCとモニターをHDMIケーブルでつないだところ。PCとモニターで別の画面を表示。それぞれの画面で違う作業を行うことができる(マルチモニター)。



HDMIだけではなく、USB Type-Cポートを使ってもモニターに映すことができます。なので、HDMIケーブルとUSB Type-Cケーブルを使って、下の写真のようにモニター2枚に映して、合計3画面で作業するということも可能です。


PCとモニターをHDMIケーブル、ならびにUSB Type-Cケーブルでつないだところ。3画面とも異なる画面を表示させることも、同じ画面を表示させることもできる。





カメラとマイクを搭載し、WEB面接やオンライン講義にも対応できる


ディスプレイ上部にはカメラとマイクが搭載されています。また、下でも紹介しているようにスピーカーも搭載されているので、このPC1台があれば、ZoomやTeamsを使ったオンライン授業を受講したり、就職活動のWEB面接にも対応することができます。


ディスプレイ上部に搭載されているカメラとマイク。


このカメラは顔認証に対応していて、顔パスでログインすることが可能になります。ログイン時にパスワードを入力する手間が省けるだけでなく、セキュリティを高めることができます。


また、カメラにはプライバシーシャッターが搭載されています。電子式のものになっていて、本体側面にあるレバーを手で切り替えることで、カメラ撮影の可否を制御することができます。

カメラを乗っ取ってパソコンを操作している人の様子を盗み見るウイルスがあるのですが、万が一それに感染したとしてもシャッターを閉じておけば絶対に撮影されることがないので安心です。カメラを使う時だけ許可するようにしておくと良いでしょう。


まず、カメラの撮影ができる場合、本体側面のプライバシーシャッターレバーは下の写真のような状態になります。




この状態になると、ディスプレイにカメラのマークが大きく表示されるので確認しやすいです。




逆に、撮影を許可しない場合には下の写真のような状態になります。




ディスプレイにもカメラマークに大きく斜線が入っているので、カメラ撮影が無理なんだなということがわかります。







DOLBY ATMOSが搭載された音響システム


スピーカーはキーボードの左右に1つずつと本体底面の左右に1つずつ、合計4つも搭載されています。

キーボード横のスピーカーは大きめで耳に直接届くこともあり、サウンドのクオリティはとても良いです。音楽を聞いたり、動画見るのも楽しめると思います。


キーボード横に搭載されているスピーカー。




底面に搭載されているスピーカー。





動作音のチェック


Lenovo Yoga Slim 7 Gen 10 (14型 AMD)にはパソコンの電源モードを調整する機能が搭載されていて、システムのパフォーマンスをコントロールすることができます。この機能は、Lenovo Vantageという標準でインストールされているツール内で利用することができます。




標準では適応パワーモードになっています。バッテリー節約機能モードにすると、ファンの回転音が小さくなってより静かに使うことができるようになります。図書館などで静かに使いたい時などで活用することができるでしょう。

今回、この2つのモードで、パソコンを操作している時の動作音の大きさを確認しました。

適応パワーモードでもバッテリー節約機能モードでも、ネットをしたり動画を見たりするなど、パソコンに負荷がかからない作業をしているときは、とても静かに使うことができました。

CPUに大きな負荷がかかると動作音は大きくなりますが、適応パワーモードでは一般的なノートパソコンと同程度の大きさでした。バッテリー節約機能モードにすると、動作音が抑えられてとても静かに使うことができました。

通常は適応パワーモードで問題なく使うことができます。もし、動作音をより抑えて使いたいという場合は、バッテリー節約機能モードにすると良いでしょう。


測定項目  測定値   
 適応パワーモード
(標準)
バッテリー節約機能モード
(静音) 
PCの電源OFF時の室内の音量
(できるだけ無音の状態)
28~29db  
アイドル状態
(PCを起動し何もしていないとき)
28~29db  
 動画閲覧時
(フルHD動画視聴/YouTube視聴)
28~30db    
インターネットをしているとき
(タブを10個開いた状態)
28~30db  
CPU 100%使用時
(CINEBENCH R23使用時)
37~38db  30~31db





Lenovo Yoga Slim 7 Gen 10 (14型 AMD)の仕様と性能


Lenovo Yoga Slim 7 Gen 10 (14型 AMD)の仕様は以下の表のようになっています。

 OS Windows 11 Home  / Pro
CPU Ryzen AI 5 340
Ryzen AI 7 350
メモリー 16GB / 32GB
ストレージ SSD 512GB / 1TB
無線LAN
有線LAN -
光学ドライブ -
SDカードスロット -
 HDMI
USBポート USB3.2 × 1
USB4 Type-C × 2
ディスプレイ OLED (有機EL)
2.8K (2880x1800)
サイズ 14インチ
重さ 1.28kg


今回のレビューで使用したPCの主な仕様は以下の通りです。

OS:Windows 11 Home
CPU:Ryzen AI 7 350
メモリ:32GB
ストレージ:SSD 512GB


OSはWindows 11 HomeまたはProから選ぶことができます。大学生や一般の方はWindows 11 Homeでまったく問題なく使うことができます。

仕事で使う場合やセキュリティを強化したい場合であれば、Windows 11 Proが良いと思います。

CPUはAMD製のRyzen AI 5またはRyzen AI 7から選ぶことができます。性能はRyzen AI 5 < Ryzen AI 7となります。

メモリは16GBまたは32GBから選べます。AI機能が搭載されたノートパソコンでは、メモリ16GBを搭載した製品がスタンダードになっています。

ストレージはSSDが搭載されています。高速に動作するSSDが搭載されていて、データの読み書きがとても速いです。


文系も理系もCPUにRyzen AI 5、メモリ16GBを選択するとしっかり使うことができます。余裕があればCPUをRyzen AI 7やメモリ32GBにしておくのも良いでしょう。


レポート作成に必要なMicorosoft Officeが搭載されたモデルも選択することができます。Office Home and Businessが搭載されていますので、Word、Excel、PowerPointを利用することができ、レポート作成にすぐに活用できます。



以下はCPUやストレージなどの性能を専用のソフトで計測したベンチマークの結果になります。専門的な内容になりますので、読み飛ばしてもらって構いません。

  

CPUのベンチマーク


ベンチマークソフトを使ってCPUの性能を測定しました。測定に使用したソフトはCINEBENCH R23 / 2024です。

CPUのベンチマークを計測すると、スコアはそれぞれ14923pts、878ptsとなり、非常に高いスコアを示しました。とても快適に使える性能で、高速に動作します。また、シングルコアのスコアもとても高く、こちらも非常に良い性能です。









ストレージのベンチマーク


高速なSSDが搭載されているため、アクセス速度が非常に速いです。データの読み書きが高速で、とても快適に使えると思います。






グラフィックスのベンチマーク


グラフィックスの性能を計測してみると、NVIDIA GeForce GTX 1650と同等のとても高い性能です。グラフィックス性能がとても高いので、動画編集などのグラフィックス性能を必要とする作業がやりやすくなるでしょう。







ベンチマーク  スコア  
Fire Strike
(対象:Direct X11)
6836
Night Raid
(対象:Direct X12)
27587





外観の確認


それでは、Lenovo Yoga Slim 7 Gen 10 (14型 AMD)の外観を確認してみましょう。

天板部分です。タイダルティールと呼ばれるカラーがとても上品な印象を受けます。Lenovoのロゴが中央に刻印されていて、シンプルなデザインです。





ディスプレイを開くときに手をかける部分が少し出っ張っていて、片手でも開きやすくなっています。この部分にはカメラが搭載されていて、機能とデザインをうまく融合しているなと感じました。




前から見たところです。













キーボードです。




後ろ側から見たところです。







底面です。




スリットからは内部が透けて見えます。




ACアダプターです。コンパクトで軽くできています。持ち運びがしやすく、とても便利です。






左側面です。HDMIポート、USB4 Type-C(電源コネクタ兼用)があります。




右側面です。電子式プライバシーシャッター、電源ボタン、マイク・ヘッドホンジャック、USB3.2 Type-Aポートがあります。




手前側です。




背面側です。







まとめ


最後にLenovo Yoga Slim 7 Gen 10 (14型 AMD)についてまとめたいと思います。

良いところ


・非常に高い性能で高速な処理が可能
・内蔵グラフィックスだが、NVIDIA GeForce GTX 1650と同等の高い性能
・学業からプライベートまで幅広く使える
・コンパクトで軽く、持ち運びがしやすい
・動画編集にも使いやすい
・OLEDディスプレイを搭載し、鮮やかな映りで見やすい
・上質なデザイン


注意するところ


・SDカードスロットは非搭載
・指紋認証機能は非搭載



Lenovo Yoga Slim 7 Gen 10 (14型 AMD)は14インチのサイズの高性能なノートパソコンです。非常に性能が良いので、ネットやメール、Officeソフトを使ったレポート作成はもちろんのこと、ビデオ通話やプレゼン、プログラミングなど幅広い用途に活用できるので便利です。

特に、専用のグラフィックスを搭載していないにも関わらず、グラフィックス性能がとても高いのがうれしいです。動画編集もスムーズに快適に作業できます。

ディスプレイの色域も広く画像や動画を楽しむことができますし、これらの編集作業やイラスト制作、デザインなどの作業にも使うことができます。

スリムで軽く、持ち運びに便利なのも良いですね。自宅だけでなく、大学などに持ち運んで使うことも簡単にできます。

高性能なノートパソコンで、持ち運びやすくて使いやすいノートパソコンを探している方は是非検討してみてください。


詳細はこちら → Yoga Slim 7 Gen 10 (14型AMD) (直販サイト)






この記事を書いた人

  石川
ITエンジニア。2014年から2024年現在まで10年間、約450台以上のノートパソコンのレビューを実施。プログラマー兼SEとして、システムやアプリの開発に携わっています。保持資格:応用情報技術者、基本情報技術者、英検準1級等 
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