DELL 16 Plus 2-in-1レビュー広い画面で作品制作ができる高性能PC

執筆者:石川
(ITエンジニア)
アフィリエイト広告
更新日:2025年7月24日


DELL 16 Plus 2-in-1。機材貸出:デル・テクノロジーズ株式会社


DELL 16 Plus 2-in-1はノートパソコンとして使えるだけでなく、ディスプレイを回転させることでタブレットとしても使える製品です。

ディスプレイはとても多くの色を表示することができ、しかも16インチというとても広い画面にペンで手書きすることができるので、イラストやデザインなどの作品制作にとても便利です。

実際にDELL 16 Plus 2-in-1を使用してみましたので、レビューをご紹介します。



詳細はこちら → Dell 16 Plus 2-in-1 (直販サイト)






16インチの広い画面で快適に手書き作業ができる


DELL 16 Plus 2-in-1は製品名が示す通り、16インチのディスプレイが搭載されています。16インチというサイズは、ノートパソコンの中でも一番大きな画面サイズになります。

そして2-in-1と銘打ってあるように、ノートパソコンとしてもタブレットとしても使える仕様になっています。

ディスプレイを回転させることで、下の写真のようにキーボードをディスプレイの裏側に回して、タブレットに変形させることができます。もちろん、スマホやタブレットのように、指で触って操作することが可能です。




16インチのタブレットなんてデカすぎて使わねーよ、と思われるかもしれません。確かに、このPCを両手で持って動画を見るなんてことは疲れるだけなのでやめた方がいいです。

でも、タブレットを使って手書きでイラストを描いたり、デザイン作業をしたりといったように、作品の制作を行う人にとっては、大きな画面で広々と作業できた方が効率が上がる場合があります。

たとえば、10.5インチのiPadとDELL 16 Plus 2-in-1を並べてみたところ、下の写真のように画面サイズがずいぶん変わります。




小さなタブレットを使って手書きで絵を描く場合には、画面を何度も拡大・縮小して作業することも多いと思いますが、最初から大きな画面で作業できれば、このような煩わしさから解放されます。

このため、タブレットを使って手書きで作業することが多い人にとって、このDELL 16 Plus 2-in-1を選択するのはとても恩恵があるのではないかと思います。


ちなみに、DELL 16 Plus 2-in-1はアクティブペン(オプション)にも対応していて、手書きで文字を書いたり、イラストを描いたりすることができます。




このペンは筆圧を検知することができ、筆圧に応じて線の太さが変わります。もちろん、筆圧は設定によって調整することが可能です。




実際にイラストを描いてみると、広々と快適に描くことができました。









動画編集もしやすい高い性能


では、性能面はどうか?ということについてですが、一言で言うと優秀な性能です。

インテル製のCore Ultra 200Vシリーズを搭載していて、省電力を実現しながらも処理性能がアップしています。AIエンジン(NPU)を搭載していて、AI性能も高いです。




実際の使用例としては、Officeソフト(WordやExcel、PowerPointなど)を使ったレポートや書類の作成・参照、インターネットやメールなどの基本的な作業は余裕で行うことができます。

また、複数のモニターをつないでマルチモニター環境で作業したり、プレゼンを行ったり、ZoomやTeamsでビデオ通話を行ったりといったことも問題ありません。





また、プログラミングやデータ解析といった専門的な使い方をするのも大丈夫です。メモリは最大で32GBも搭載できるので、大きめのデータを扱うことも可能です。


そして、特徴的なのがグラフィックスの性能です。グラフィックスはIntel Arcと呼ばれるCPUに内蔵のものなのですが、性能がとても高く、NVIDIA GeForce GTX 1650と同等以上の高い性能を持っています。イラスト制作やデザイン、画像・動画編集など、グラフィックスの性能を必要とするような作業をする場合には、他のノートパソコンよりも高速に実行することができるでしょう。










上質なデザイン


本体にはアルミニウムやスチールなどが使われているようで、パッと見たときの質感や手で触った時の感触は良好です。




今回のレビューではミッドナイトブルーのカラーモデルを使用しました。深みのある色合いで上品な感じがします。





DELLの製品は今年になって全面的にリニューアルされました。その一環として、PCに刻印されているロゴマークも少し変わりました。これまではDELLの文字の周りを丸で囲ったロゴマークだったのですが、DELLの文字だけのシンプルなデザインに変わりました。

文字の色は本体カラーと同系色になっていて、背景に溶け込むような感じに仕上がっています。







ディスプレイとキーボードを結びつけているヒンジ部分を回転させてみたところ、丈夫にできているように感じました。何百回と試したわけではないのですが、ノートPC⇔タブレットというように状態を変えても、痛むことなくしっかり使えそうです。







大きさと重さの確認


DELL 16 Plus 2-in-1の大きさと重さを確認してみました。

A4ノートをPC本体の上に重ねてみると、下の写真のようになりました。16インチということもあり、A4よりも大きくなります。




重さを実際に計測してみたところ約2.0kgでした。16インチの大きさがあるので、2.0kgという重さは妥当なところです。





A4よりも大きく、重さが2.0kgあるので、カバンに入れて持ち歩くのは少し厳しいかなと思います。自宅など一か所に据え置いて使うのがおすすめです。

もし、持ち歩くことを考えているのであれば、同じDELLの兄弟モデルで、DELL 14 Plus 2-in-1という機種があるので、そちらを検討されると良いかと思います。

DELL 14 Plus 2-in-1は14インチのサイズでDELL 16 Plus 2-in-1よりも小さなサイズですが、A4ノートと同等の大きさで、より軽くて持ち運ぶことができます。

実際に使ってレビューを行っていますので、ご興味のある方は以下のリンクからご覧ください。


レビューはこちら → DELL 14 Plus 2-in-1レビュー






バッテリー駆動時間とモバイルバッテリー


DELL 16 Plus 2-in-1のバッテリー駆動時間は、動画を連続再生した状態で約11時間となっています。

搭載しているCPUが省電力で動作し、しかもAIによってバッテリーを効率的に管理できるようになっているので、他のノートパソコンと比べても長めの駆動時間になっています。

バッテリー駆動時間は作業内容によって変わってきますが、ACアダプターなしでも半日以上快適作業することができるでしょう。


また、DELL 16 Plus 2-in-1はモバイルバッテリーを使うこともできます。





パソコンの電源がONの状態であれば、20W以上の出力が可能なPower Deliveryに対応したモバイルバッテリーをUSB Type-Cポートに接続すれば、パソコンの充電を行うことができます。

ただ、20Wだと充電をするには少し弱く、充電に時間がかかったり、負荷のかかる作業をしながらだと逆にバッテリーが減る可能性もあるので、可能であれば45W以上、できれば65W以上の出力があるモバイルバッテリーを使うのが良いと思います。

 出力数(W)  PC 電源ON PC 電源OFF 
20W
45W
65W  〇  〇
PCの充電は行えるが、「低速の電源ケーブル」という表示がされる。
付属のACアダプターの出力は65W。


荷物を減らして少しでも軽くしたいという場合には、ACアダプターを持ち歩かずにモバイルバッテリーを使うと便利です。スマホもパソコンにも両方とも対応できます。





sRGB、DCI-P3 100%の映りの良いディスプレイ


ディスプレイのサイズは16インチで、解像度は2560×1600となっています。一般的なノートパソコンよりも解像度が高いので高精細な表示が可能です。

画像や動画、テキストなどを表示してみたところ、発色はナチュラルで特に気になる点もなく、見やすいディスプレイだと思いました。




上や横からなど、角度を変えて見ても色抜けしたりということもありませんでした。光沢ありのディスプレイなので映り込みはありますが、その分色彩は鮮やかです。





ディスプレイのリフレッシュレート(1秒間に画面を更新する回数)は90Hzとなっていました。一般的なノートパソコンよりも高いリフレッシュレートです。





色域(表示できる色の範囲)を実際に計測してみました。表示できる色の量はかなり多く、sRGBカバー率もDCI-P3カバー率も100%となっていました。




文字を書いたり読んだりするだけでなく、動画や画像を楽しむのも問題ありませんし、作品制作などのクリエイティブな用途にも最適です。

sRGBカバー率 100%
 DCI-P3カバー率 100%
Adobe RGBカバー率 94.1%







キーボード


キーボードはスタンダードな日本語配列になっていて、問題なく使うことができます。パームレスト(手を置くスペース)も広く、手が大きい人がキーボードの上に手を置いても手首が痛くなることもありません。




キー同士の間隔やキーを押したときの打鍵感も特に問題ありません。







テンキーが搭載されているので、数字を連続して入力するのもやりやすいです。




タッチパッドは広くて使いやすいです。







インターネットとOfficeソフト



インターネット


インターネットにはWi-Fiを用いて接続することができます。Wi-Fiは広く普及しているので、問題なく使うことができるでしょう。

通信規格は最新のWi-Fi 7に対応しています。ほかにも、Wi-Fi 6E (11ax)やWi-Fi 5 (11ac)などの従来の規格にも対応していますので、今使っているWi-Fiルーターをそのまま使うことができます。

LANケーブルを挿すための有線LANポートは搭載されていません。




レポート作成に使えるOfficeソフトを選択可能


大学では講義のレポートをパソコンを用いて作成する必要がありますが、DELL 16 Plus 2-in-1は講義レポートの作成に必要になるOfficeソフトをセットで購入することができます。もちろん、Officeソフトが必要なければ選択しなくても大丈夫です。

OfficeソフトはMicrosoft Office Home and Businessが用意されています。含まれるアプリは以下の表のようになっています。

 Office Home and Business Word、Excel、Outlook、PowerPoint、OneNote、


レポートの本文はWordで、数値計算や集計、グラフ作成はExcelで、プレゼン資料の作成はPowerPointで行うことができます。これらの3つのソフトを大学では良く使うでしょう。Outlookはメールソフト、OneNoteはデジタルノートになります。





ポート類やカメラ、マイク、スピーカーについて



ポート類


ポート類はUSB Type-A×1、USB Type-C×2 (うち1つはThunderbolt 4対応)、そしてHDMIポートが搭載されています。USB Type-Aポートがもう一つあると完璧だったかなと思いましたが、問題ない範囲だと思います。

SDカードスロットはありません。クリエイティブ性能の高いノートパソコンということもあり、デジカメから写真や動画を取り込みたい人もいると思うので、SDカードスロットがあるともっと便利になったかなと思いました。もし、SDカードスロットが必要であれば、外付けのSDカードリーダーをご用意ください。







マルチモニター環境の構築やプレゼンにも対応できる


HDMIポートがあるので、モニターやプロジェクターにつなぐことが簡単にできます。

実際、HDMIケーブルを使ってモニターと接続してみたところ、ケーブルをつなぐだけでPCの画面を映し出すことができました。




また、PCとモニターの2画面で別々の作業を行うこともできます(マルチモニター)。




USB Type-Cポートもディスプレイ出力に対応しているので、USB Type-Cケーブルを使ってもモニターにつなぐことができます。

HDMIとUSB Type-Cを使えば、下の写真のように3画面で作業することも可能です。






カメラとマイク


カメラの解像度は1080p(1920×1080)となっていて、問題なく使うことができました。

ZoomやTeamsでビデオ通話するのも特に問題ありません。



カメラとマイクはディスプレイの上部に搭載。




スピーカー


スピーカーは底面に2個搭載されています。音質はややライトかなと感じましたが、音楽にこだわって聞くのでなければ問題なく使うことができます。動画を見たり、ビデオ通話で使うのも大丈夫です。





スピーカーを拡大したところ。





セキュリティ


指紋センサー


電源ボタンには指紋センサーが搭載されています。テンキーの上にあるので、間違って押してしまうこともほとんどなく安心です。



電源ボタン兼指紋センサー。



顔認証


IRカメラではないので、顔認証は利用することはできません。



プライバシーシャッター


カメラのすぐ上にあるレバーを左右に動かすことで、カメラレンズにカバーをかけることができます。

目の前にカメラが常に向けられていると、何となく不安になるかもしれませんが、カバーをかけておけば絶対に撮影されることはないので安心です。


[撮影が可能な状態]



[撮影ができない状態]

カメラに搭載されているプライバシーシャッター。レンズのすぐ上側にあるレバーを動かすとシャッターの開閉ができる。







静音性の確認


ノートパソコンを使っているときの動作音の大きさを計測しました。

DELL 16 Plus 2-in-1には、電源とバッテリー管理機能が搭載されていて、最適化モードや静音モードを利用することができます(通常は最適化モードに設定)。




この機能を使って、最適化モードと静音モードにおいて、動作音の大きさを計測してみました。

動画を見たりインターネットをしたりなど、軽めの作業をしているときは静かに使うことができました。

CPUに大きな負荷がかかる作業をすると動作音は大きくなりますが、最適化モードでは他の一般的なノートパソコンと同程度~やや静かな動作音となりました。静音モードにするとより動作音は抑えられ、他の一般的なノートパソコンよりも静かになりました。

通常は最適化モードで問題なく使うことができます。もし、より静かに使いたいということであれば、静音モードにすると良いでしょう。

測定項目   測定値    
 最適化 静音 
PCの電源OFF時の室内の音量
(できるだけ無音の状態)
28~29db 
アイドル状態
(PCを起動し何もしていないとき)
28~29db 
YouTube閲覧時 28~29db 
インターネットをしているとき
(タブを10個開いた状態)
28~31db 
CPU 100%使用時
(CINEBENCH R23実行)
36~38db 33~34db 







DELL 16 Plus 2-in-1の仕様と性能


DELL 16 Plus 2-in-1の仕様と性能を確認してみましょう。

OS Windows 11 Home / Pro
CPU Core Ultra 5 226V
Core Ultra 7 256V
Core Ultra 9 288V
メモリ 16GB / 32GB
ストレージ SSD 1TB
 ディスプレイ 16インチ
  広視野角 光沢
2.5K (2560x1600)
タッチパネル
90Hzリフレッシュレート
 グラフィックス インテルArcグラフィックス
光学ドライブ -
SDカード -
有線LAN -
無線LAN
指紋認証
USBポート USB3.2 × 1
USB Type-C × 2
(うち一つはThunderbolt 4)
HDMIポート
Office 選択可
Microsoft Office Home & Business 2024
 重さ  約2.05kg


今回のレビューで使用したDELL 16 Plus 2-in-1の主な仕様は以下の通りです。

OS: Windows 11 Home
CPU: Core Ultra 9 288V
メモリ: 32GB
ストレージ: SSD 1TB


OSはWindows 11 HomeまたはProから選ぶことができます。通常はWindows 11 Homeでまったく問題ありません。

CPUはCore Ultra 5、Core Ultra 7、Core Ultra 9から選ぶことができます。性能はCore Ultra 5 < Core Ultra 7 < Core Ultra 9となりますが、いずれもとても高性能なCPUです。

メモリは16GBまたは32GBとなります。

文系も理系も、CPUにCore Ultra 5、メモリ16GBを選択すればスタンダードな構成になります。余裕があればCPUをCore Ultra 7にしたりメモリを32GBにしておくと良いです。負荷のかかる作業にもしっかり対応できるようになります。


以下はCPUとストレージの性能、そしてグラフィックスの性能を専用のソフトウェアを用いて測定したものです。専門的な内容になりますので、読み飛ばしてもらって構いません。



CPUのベンチマーク


CINEBENCH R23とCINEBENCH 2024というソフトを用いてCPUの性能を計測しました。

スコアはそれぞれ9056pts、564ptsとなり、とても高い性能です。

特にシングルコアのスコアが高いのが特徴的です。アプリを使う時にはシングルコア性能が高いほうが高速に動くことが多いので、とても快適に使うことができるでしょう。










SSDの読み書きの速度


SSDの読み書きの速度を計測しました。読み書きともとても高速です。快適に使えるでしょう。







グラフィックスの性能


グラフィックスの性能を3DMarkというソフトを使って測定しました。

グラフィックスはIntel ArcというCPUに内蔵されたもので、一般向けのノートパソコンとしてはとても高いグラフィックス性能です。NVIDIA GTX 1650とほぼ同じくらい高い性能になります。

Core Ultra 7 256Vを搭載したDELL 14 Plus 2-in-1を使用したことがありますが、それよりも約15%も高い性能でした。より高いグラフィックス性能が必要であれば、Core Ultra 9を選択すると良いでしょう。







各ベンチマークテストの評価対象とスコアを表にすると以下のようになります。


ベンチマーク  評価対象  スコア 
Fire Strike DirectX 11 8424
Night Raid DirectX 12 30668






外観の確認


DELL 16 Plus 2-in-1の外観を確認してみましょう。カラーモデルはミッドナイトブルーです。








ディスプレイのフレームがスリムで、画面が広くてもスタイリッシュな見た目です。















タブレットに変形したところです。




回転角度を変えれば、下の写真のような使い方もできます。




底面です。





ACアダプターと電源ケーブルです。




ACアダプターはやや大きめかなと思いましたが、自宅で使うのであれば特に問題ないでしょう。




本体右側面です。





左側面です。




背面部分です。




手前側です。







まとめ


最後にDELL 16 Plus 2-in-1についてまとめたいと思います。

良いところ


・一般的なタブレットよりも大きな画面で手書き作業ができる
・性能が高く、一般的な用途だけでなく作品制作などにもしっかり使える
・ディスプレイの色域(表示できる色の範囲)が広い


注意するところ


・SDカードスロットは非搭載
・アクティブペンはオプション
・持ち運びにはあまり適さない



DELL 16 Plus 2-in-1は16インチのノートパソコンで、ディスプレイを回転させることでタブレットとしても使うことができます。

10インチくらいのタブレットで作業するよりも格段に広い作業領域が確保できるので、とても作業がしやすいのではないかと思います。

また、ディスプレイの色域が広く、繊細な色表示も対応しているので作品の制作が行いやすい製品です。

持ち運ぶのにはあまり適さない大きさと重さではありますが、一般的な作業だけでなく、クリエイティブな用途にも使いたい人にとって使いやすい製品ではないかと思います。


詳細はこちら → Dell 16 Plus 2-in-1 (直販サイト)







この記事を書いた人

  石川
ITエンジニア。2014年から2024年現在まで10年間、約450台以上のノートパソコンのレビューを実施。プログラマー兼SEとして、システムやアプリの開発に携わっています。保持資格:応用情報技術者、基本情報技術者、英検準1級等 
著者の詳細はこちら





関連記事    

1.大学生に最適なDELLのノートパソコン 性能が良くて割安に購入できる
2.DELL 14 Plus 2-in-1レビュー 動画編集もAIもできる高性能2in1 PC
3.DELL Inspiron 14 AMD(5445)レビュー 爽やかなデザインで手頃な価格の高性能ノートPC








▲ このページの上部へ戻る