富士通FMV Lite WA1/H1レビュー 低価格で購入できて日常用途に十分な性能

富士通FMV Lite WA1/H1。機材貸出:富士通クライアントコンピューティング株式会社
富士通のFMV Lite WA1/H1は、Officeソフトがついても10万円以下の低価格で購入できるノートパソコンです。
性能は抑えめになりますが、インターネットやメール、動画鑑賞、Officeソフトを使ったレポート作成などの一般的な使い方をするのに十分な性能を持っています。
ディスプレイも見やすく長時間作業していても疲れにくいです。複数のUSBポートやHDMIポートはもちろん、最近のノートPCには珍しくDVDドライブも搭載されていて、語学学習やDVD鑑賞にも使えます。
今回、FMV Lite WA1/H1を実際に使用してみましたのでレビューをご紹介します。
詳細はこちら → FMV Lite WA1/H3
性能は抑えめだが、日常的な用途に問題なく使えて安価に購入できる
最近発売されているノートパソコンには、インテル製第13世代のCPUが搭載されることが多いのですが、富士通FMV Lite WA1/H1では2つ前の世代(第11世代)のCPUが搭載されています。

2年ほど前のノートパソコンに搭載されていたCPUなので、今となっては性能が低く見えるのは事実です。
ただ、最近のパソコンは性能がとても高いので、2年前のCPUといっても一般的な用途であれば全く問題なく使うことができます。
たとえば、インターネット、メール、動画鑑賞、語学学習、SNS、Officeソフトを使ったレポートや書類作成、ZoomやTeamsなどのビデオ通話ソフトを使うといった作業が行えます。負荷のかかる処理をゴリゴリ実行するというような使い方には向いていなくて、どちらかというと、日常的で一般的な作業が向いています。
大学生の場合は、これらの一般的な作業が中心であまり負荷のかかる作業をしない文系向きのノートパソコンといえます。
価格は最安で7万円台からとなっていて、Officeソフト(Office Home and Business)がセットになったモデルでも10万円以下で購入することが可能です。

講義資料を開いているところ。
DVDスーパーマルチドライブ搭載だから、DVD鑑賞や語学学習、データのバックアップもできる
最近のノートパソコンは光学ドライブを搭載していない製品がとても多いですが、FMV Lite WA1/H1はDVDスーパーマルチドライブを搭載しています。
DVDで映画を見たり、CDに写真を焼いて友達に配布したり、大事なデータをDVDにバックアップするという使い方ができます。また、語学学習で教材のDVDやCDを利用したいという時にもすぐに使えて便利です。

光学ドライブが最初から備わっているので、急に必要になった場合でもすぐに対応できて安心です。
落ち着いた雰囲気のデザイン
本体カラーはオーシャンブラックという黒色が採用されています。やや地味でオーソドックスなデザインですが、全体的に落ち着いた雰囲気があります。


パームレスト(キーボードの手を乗せる場所)は下のようなデザインになっています。手で触るとやや凹凸感がありますが、ほとんど気になりません。

上位モデルLIFEBOOK AHシリーズとの違い
富士通FMV Lite WA1/H1は15.6インチのサイズのノートパソコンですが、同じ15.6インチの上位モデルにLIFEBOOK AHシリーズ(LIFEBOOK WA3/G2、WA3/H2)があります。
これらのモデルの違いは以下のようになります。
FMV Lite WA1/H1 | LIFEBOOK WA3/G2, WA3/H2 | |
---|---|---|
CPU | 第11世代インテルCPU | 第12世代インテルCPU 第11世代インテルCPU |
メモリ | 8GB | 4GB / 8GB / 16GB / 32GB / 64GB |
ストレージ | SSD 256GB / 512GB | SSD 256GB / 512GB / 1TB / 2TB |
ディスプレイ | 15.6型ワイド フルHD [1920×1080] ノングレア液晶 |
15.6型ワイド フルHD(1920×1080) スーパーファイン液晶 |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチ | DVDスーパーマルチ ブルーレイ |
カラー | 1色 | 3色 / 4色 |
保証 | 1年 | 3年 |
価格 | 7万円台~ | 8万円台~ |
LIFEBOOK AHシリーズ(LIFEBOOK WA3/G2、WA3/H2)は、CPUの種類やメモリ容量、カラーモデル、ストレージの容量、光学ドライブの種類、カラーなどを柔軟に組み合わせて選ぶことができます。一方で、FMV Lite WA1/H1のほうは、これらの構成が予め決まっていてカスタマイズすることはできません。
メーカー保証はFMV Lite WA1/H1が1年に対して、LIFEBOOK AHシリーズ(LIFEBOOK WA3/G2、WA3/H2)は3年です。いずれも、オンラインの直販サイトで購入するのが条件になります。
また、LIFEBOOK AHシリーズ(LIFEBOOK WA3/G2、WA3/H2)とFMV Lite WA1/H1は、ともにインテル第11世代のCPUを搭載したモデルを選択することができますが、全体的なデザインはLIFEBOOK AHシリーズの方がより洗練された印象がありました。
価格的には、FMV Lite WA1/H1の方が10万円を大きく切る価格で購入することができます。特に、Officeソフトをセットで購入しても10万円以内で購入することができるのは大きな魅力です。
個人的には、CPUやメモリ容量などの構成を柔軟に選びながら、良いデザインのものや保証期間が長いものを購入したいのであれば上位モデルのLIFEBOOK AHシリーズ(LIFEBOOK WA3/G2、WA3/H2)を、構成やデザインに問題がなく、少しでも価格を抑えて購入したいのであれば、FMV Lite WA1/H1が良いかなと思います。
参考記事 → LIFEBOOK WA3/G2 (AHシリーズ)レビュー
大学の講義レポート作成に必要なMicrosoft Officeの選択ができる
富士通の直販サイトWEB MARTでは、大学の講義レポートの作成に使えるOfficeソフトをセットで購入することが可能です。Officeソフト単品で購入するよりも安くなりますので、Officeソフトが必要な人は検討してみてください。
選択できるOfficeソフトはOffice Home and Businessになります。含まれるソフトは以下のようになっています。
Officeの種類 | 含まれるソフト |
---|---|
Office Home and Buisness | Word、Excel、PowerPoint、Outlook、OneNote |
レポートの本文はWordで、表計算やグラフ作成はExcelで、プレゼン資料の作成はPowerPointを使うことが多いです。そのため、多くの場合、Office Home and Businessを選択すると、レポート作成やプレゼンにしっかりと対応できるでしょう。
15.6インチの大きさで広々と快適に作業ができる
大きさは15.6インチとなっていて、下の写真のようにA4ノートよりも大きいです。
画面が広くて作業がしやすくなります。また、キーボードも余裕があるので、ゆったりと使えます。

重さは1.8kgです。大きさと重さを考慮すると、カバンに入れて毎日持ち運ぶというのは疲れるかもしれません。自宅や大学など1か所に置いてじっくり使うのがおすすめです。

インターネットにはWi-FiでもLANケーブルでも接続可能
インターネットにはWi-FiでもLANケーブルを使っても接続が可能です。
Wi-FiはWi-Fi 6に対応しています。従来の通信規格であるWi-Fi 5 (11ac)や11nなどの規格にも対応しているので、ルーターを買い替えることなく使うことができます。
また、下の写真のように有線LANポートが搭載されているので、LANケーブルを挿せばすぐにネットに接続できるのも便利です。LANケーブルを使うと、よりインターネットを安定して使うことができるようになります。

標準的でスムーズに使えるキーボード
キーボードはスタンダードな仕様になっています。イレギュラーな配置や大きさの異なるキーなどがなく、とても使いやすかったです。
まず、キーボード全体の様子は下の写真のようになっています。

キーボードの左半分です。キーの大きさや配置に気になるところはありません。日本語配列のキーボードですが、キーにはかな文字はありません。かな文字がないと、少し洗練されて見えるのが良いですね。

同じく右半分です。BackSpaceキーが少し小さいかなと思いました。Enterキー周辺のキーはイレギュラーな大きさのものがなく、とても好感が持てます。
テンキーは標準的4列構成になっていて使いやすいです。

キー同士の間隔は約18.4mmで標準的です。手を乗せた時に窮屈な感じもなく、快適に入力できます。そして、キーを押したときの深さは約1.7mmで、最近のノートPCとしてはやや深めになっています。打鍵感が感じられ、しっかりと入力できて使いやすいです。

タッチパッドです。クリックボタンが分かれているタイプのものです。こちらも問題なく使うことができました。

ディスプレイ
一般的に価格が安いノートパソコンのディスプレイは見にくいと感じるものが多いのですが、FMV Lite WA1/H1のディスプレイは見やすいと思いました。長時間作業しても疲れにくいと思います。
映り方
ディスプレイは下の写真のように、正面から見ても、上や横からなど角度を変えてみても白く抜けたりといったこともなく、綺麗に表示されました。見やすいディスプレイだと思います。


sRGBカバー率は63.1%となっていて、一般的なディスプレイです。インターネットやメール、Officeソフトを使ったレポートや書類作成などの一般的な作業をする分には全く問題ありません。
sRGBカバー率 | 63.1% |
---|---|
Adobe RGBカバー率 | 46.9% |
サイズや解像度など
ディスプレイのサイズは15.6インチで、解像度は1920×1080 (フルHD)です。

周辺機器との接続に必要なインターフェース
USBポートなどのインターフェースは非常に充実しています。よく使われるものがしっかり搭載されています。特に、有線LANポート、光学ドライブ(DVDドライブ)まで搭載されていて、最近のノートパソコンとしてはとても貴重な製品です。



USBポートは合計4つ
上の写真でも紹介しているように、USBポートは全部で4つ搭載されています。
高速にデータの転送ができるUSC3.2ポートが3つ。そして、USB Type-Cポートが1つあります。
USBメモリや外付けハードディスクをつなぐなど、USB機器の接続に十分な数が用意されています。
プレゼンやマルチモニターに対応できるHDMIとUSB Type-C
HDMIポートが搭載されているので、モニターやプロジェクターとケーブルでつなぐことで、プレゼンにも問題なく対応することができます。

HDMIケーブルを使って、実際にモニターとつないでみました。下の写真のように、問題なくPCの画面と同じものを表示することができました。

また、PCの画面を拡張して、PCとモニターそれぞれで別の画面を表示し、2つの作業を同時に見ながら進めることもできます(マルチモニター)。

USB Type-Cポートを使っても同様にディスプレイ出力が可能です。

スマホやデジカメのデータ管理に必要なSDカードスロット搭載
SDカードスロットが搭載されていて、スマホやデジカメで使うSDカードの管理をすることができます。大学の友達と行った旅行の写真をアルバムにして整理したい、スマホのデータを管理したい、というような時でも簡単に対応できます。

カメラとマイク、スピーカー
カメラとマイク、スピーカーもしっかり搭載されています。ZoomやTeamsなどのビデオ通話ソフトを使うことも問題ありません。
スピーカーの音質は普通だと思いました。特に問題ないと思いますが、より良い音質で聞きたい場合にはヘッドホンやスピーカーを通して聞くと良いでしょう。

静音性の確認
パソコンの動作音の大きさを測定しました。
負荷のかからない作業をしているときは、動作音はそれほど大きくはなりません。インターネットをしているときに、連続してタブを開いたり、画像の多いページを表示させると一時的にですが、動作音が大きくなることがありました。
CPUに大きな負荷をかけたときの動作音は、他のノートパソコンと同程度のレベルでした。
測定項目 | 測定値 |
---|---|
パソコンOFF時の室内の音量 (できるだけ無音の状態) |
28~29db |
アイドル状態 (PCを起動し何もしていないとき) |
28~31db |
YouTube動画閲覧時 | 29~30db |
インターネットをしているとき (タブを10個開いた状態) |
30~34db |
CPU約100%使用時 (CINEBENCH R23実行) |
38~39db |
富士通FMV Lite WA1/H1の仕様と性能
富士通FMV Lite WA1/H1の仕様は以下のようになっています。
OS | Windows 11 Home |
---|---|
CPU | Core i5-1135G7 / Core i7-1165G7 |
メモリ | 8GB (4GB×2) |
ストレージ | SSD : 約256GB / 約512GB |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ |
ディスプレイ | フルHD液晶 解像度 1920×1080 |
有線LAN | 〇 |
無線LAN | 〇 |
HDMI | 〇 |
USB | USB3.2×3 USB Type-C×1 |
SDカード | 〇 |
サイズ | 15.6インチ |
重さ | 約1.95kg |
カラー | オーシャンブラック |
Officeソフト | Office Home and Business |
保証期間 | 1年 |
今回実際に使用したFMV Lite WA1/H1のスペックは以下のようになっています。
OS: Windows 11 Home
CPU: Core i7-1165G7
メモリ: 8GB
SSD: SSD 512GB
CPU: Core i7-1165G7
メモリ: 8GB
SSD: SSD 512GB
CPUはCore i5-1135G7、Core i7-1165G7から選ぶことができます。インテル製第11世代のCPUですので、2世代前のものになります。
現在のノートPCには第13世代のCPUが搭載されていることが多いことを考えると、性能は抑えめになります。ただ、上述したようにインターネット、メール、動画鑑賞、語学学習、SNS、Officeソフトを使ったレポートや書類作成、ZoomやTeamsなどのビデオ通話ソフトを使うといった一般的な作業に問題なく使うことができます。
メモリは8GBとなっています。16GB以上の容量は選択できません。
また、SSDは256GBまたは512GBとなります。
レポート作成に必要なOfficeの有無が選択できます。Officeがセットになったモデルには、Office Home and Businessが搭載されます。Office Home and BusinessにはWord、Excel、PowerPointが含まれています。
Officeを搭載したモデルでも10万円を切る価格で購入することができてリーズナブルです。
以下はCPUとストレージ、グラフィックスの性能を専用のソフトウェアを用いて測定したものです。専門的な内容になりますので、読み飛ばしてもらって構いません。
CPUの性能
CPUの性能を計測しました。スコアは1460pts、3892pts (それぞれCINEBENCH R20 / R23で計測)となりました。性能は抑えめになりますが、インターネットやメール、動画鑑賞、Zoomなどのビデオ通話ソフトを使ったオンライン授業、Officeソフトを使ったレポート作成などの一般的な用途に、問題なく使うことが可能です。


ストレージの性能
SSDのアクセス速度を計測しました。データの読み書きともに高速です。快適に使うことができるでしょう。

グラフィックスの性能
グラフィックスの性能を計測しました。デュアルチャネルのメモリとなっているので、しっかりと性能を発揮することができています。


外観の確認
外観やデザインを確認してみましょう。
本体カラーはオーシャンブラックという黒色が採用されています。天板の中央には富士通のロゴマークがあります。

このロゴマークは見る角度によって同系色に見えたり、白っぽく見えたりなどします。






底面です。

ACアダプターは小型で軽量なタイプです。すっきりと使うことができ、収納するときもコンパクトにまとまります。

本体左側面です。

本体右側面です。

本体手前側です。

背面側です。

まとめ
最後に富士通FMV Lite WA1/H1についてまとめたいと思います。
良いところ
・10万円を大きく切る価格で購入できる
・DVDドライブ搭載
・ポート類が充実していて周辺機器との接続も安心
・低価格でも見やすいディスプレイを搭載
・Officeつきでも安い
注意するところ
・性能は抑えめ
・持ち運んで使うというよりは自宅に置いて使うのが適している
富士通FMV Lite WA1/H1は性能は抑えめですが、10万円を大きく切る価格で購入することができるノートパソコンです。Officeソフトがついても10万円以内というのは大きな魅力だと思います。
インターネットや動画鑑賞、Officeソフトを使ったレポートや書類作成などの作業などには問題ないので、これらの作業が中心の人は選択してみても良いかなと思います。格安ノートPCでもディスプレイが見やすいですし、富士通製なのでサポートも安心できます。
詳細はこちら → FMV Lite WA1/H3
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富士通 LIFEBOOK UHシリーズ 1kgを切る超軽量ノートPC。CPUやメモリの性能も高く、スッキリと快適に使えます。 レビュー → LIFEBOOK UHシリーズレビュー |
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富士通 LIFEBOOK AHシリーズ 15.6インチの大きさで、性能の良いCPUとメモリを搭載したホームノートPCです。 レビュー → LIFEBOOK AHシリーズレビュー |
この記事を書いた人
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石川 |
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