DELL Pro 13 Premiumレビュー プロフェッショナルなモバイルノートPC
更新日:2025年7月16日

DELL Pro 13 Premium。機材貸出:デル・テクノロジーズ株式会社
DELL Pro 13 Premiumは高い性能を発揮することができ、サクサクと快適に動作するノートパソコンです。
AIエンジンを内蔵したCPU、見やすいディスプレイ、スタイリッシュなデザインのキーボードを搭載していて本体はA4サイズで軽く、持ち運びにも便利です。
実際にDELL Pro 13 Premiumを使用してみましたので、レビューをご紹介します。
詳細はこちら → Dell Pro 13 Premium
優秀な性能で幅広い用途に対応できる
DELL Pro 13 Premiumを実際に使ってみたところ、とてもサクサク動いてストレスなく快適に使うことができました。
また、専門のソフトウェアを使って、CPUの性能やグラフィックスの性能、ストレージの読み書きの速度などを詳しく計測してみたところ、現在販売されているノートパソコンの中でもとてもレベルの高い性能を発揮していました(ベンチマークの項参照)。
以下のように、WordやExcel、PowerPointを使ったレポートや書類作成、ネットやメールなどの基本的な作業はもちろんのこと、ZoomやTeamsを使ったビデオ通話やプレゼンなどもしっかり対応することができます。

DELL Pro 13 Premiumの活用例。これ以外にも幅広い用途に利用できる。
また、性能が良いのでプログラミングやデータ解析などにもしっかり使うことができます。
そして一般向けのノートパソコンとしては、グラフィックスの性能がとても高いです。グラフィックスはCPU内蔵のものになりますが、NVIDIA GeForce GTX 1650と同等レベルの高い性能で、動画編集もサクサク動作します。YouTubeにアップするような動画を編集したいけど、ゲーミングPCやクリエーター向けのPCはは購入しづらいなと思う人には使いやすいと思います。
搭載されているCPUにはAIエンジン(NPU)も内蔵されています。AIの機能を活用してパソコンを実行することができます。

コンパクトで軽く、持ち運びが楽にできる
DELL Pro 13 Premiumは13.3インチのサイズです。本体の大きさをA4ノートと比較してみたところ、ほぼA4ノートと一致しました。コンパクトにできています。


本体は軽くて片手でも持ち上げることができました。ノートパソコンを開いた状態で手で持って部屋を移動したりといったことも簡単にできます。
また、カバンに入れて外に持っていくことも楽にできます。大学の講義や演習等に持っていくのにも便利です。

実際に重さを計測してみたところ約1.22kgでした。軽いノートパソコンです。

バッテリー駆動時間とモバイルバッテリーについて
バッテリー駆動時間は最大20.8時間となっています。バッテリー駆動時間は作業内容によって変わってくるのですが、これだけ長ければACアダプターがなくても、半日程度はしっかり作業することができます。
また、Power Delivery対応のモバイルバッテリーをPCに接続することで、DELL Pro 13 Premiumの充電を行うこともできます。
出力数(W) | PC 電源ON | PC 電源OFF |
---|---|---|
20W | × | 〇 |
45W | 〇※ | 〇 |
65W | 〇 | 〇 |
※ PCの充電は行えるが、「低速の電源ケーブル」という表示がされる。
Power Delivery対応のモバイルバッテリーを使用。
Power Delivery対応のモバイルバッテリーを使用。
PCの電源がOFFの時に充電するのであれば、20W出力のモバイルバッテリーでも充電できました。
ただ、PCの電源がONの状態で電源を供給し続けるのであれば、45W以上の出力が可能なモバイルバッテリーが必要になります。
もちろん、通常はPCに付属しているACアダプターを使えば何の問題もありません。モバイルバッテリーは必ずしも必要ではないので、参考までにご覧いただければと思います。
キーボード
キーボードは日本語配列のもので問題なく使うことができますが、これまでと大きく違うのがスタイリッシュなデザインが取り入れられている点です。

通常のキーボードであれば、キーが凸のような形で並んでいるのですが、DELL Pro 13 Premiumのキーボードはフラットなデザインになっています。

キー同士の間隔が詰まっているように見えると思いますが、キーの中心から隣のキーの中心までの距離は一般的なキーボードと同じなので、ブラインドタッチでも打ち間違えることなく入力することができました。
キーの大きさも問題ありませんし、初見でも全く問題なく使うことができました。

指でキーを押したところ。
キーの配置は一般的なので、特に迷うことはないでしょう。キーボードの左端に位置するキーも十分な大きさがあります。

キーボードの右半分についても特に問題はありません。Copilotキーも搭載されています。

タッチパッドも従来通りの使い方が可能です。

ディスプレイ
画面のサイズは13.3インチ、解像度は1920×1200となっていて一般的なディスプレイです。
なお、以下のように解像度と色域の異なる組み合わせのディスプレイが3種類用意されています。今回のレビューでは解像度がFHD+ (1920×1200)、NTSC 45%の組み合わせのモデルを使用しています。
解像度 | FHD+ (1920×1200) |
QHD+ |
---|---|---|
色域 | NTSC 45% または sRGB 100% |
sRGB 100% |
ディスプレイに文字や映像、写真など多くのものを表示させて確認してみました。色合いは問題なく、にじみやちらつきなども発生せず、見やすいディスプレイです。


自然な発色で、特に気になるところはありません。問題なく使うことができるでしょう。

画面を上から見たり、横から見たりするなど、角度を変えて見ても色が抜けてしまったりということもありません。見やすいディスプレイです。


少し専門的になりますが、表示できる色の範囲(色域)を表すsRGBカバー率を実際に計測してみたところ、62.9%となっていました。クリエイティブ向けというわけではなく、一般的なディスプレイですが色の映り方は自然ですし、特に問題なく使えるでしょう。
もし、クリエイティブな使い方をするから色域がより広いディスプレイの方が良いということであれば、sRGBカバー率100%のディスプレイを搭載したモデルを選択すると良いでしょう。

sRGBカバー率 | 62.9% |
---|---|
Adobe RGBカバー率 | 46.9% |
インターネットとOfficeソフトについて
インターネットへの接続
インターネットへはWi-Fiを使って接続します。通信規格は最新のWi-Fi 7(11be)となっています。特に問題なく使うことができるでしょう。
Officeソフト
大学では講義のレポートをパソコンを用いて作成する必要がありますが、講義レポートの作成に必要になるOfficeソフトをセットで購入することができます。Officeソフトを単体で購入するよりも大幅に安くなります。必要であれば選択すると良いでしょう。もちろん、Officeソフトが不要であれば、選択する必要はありません。
OfficeソフトはMicrosoft Office Home and Business 2024が用意されています。それぞれのバージョンに含まれるアプリは以下の表のようになっています。
Office Home and Business 2024 | Word、Excel、Outlook、PowerPoint、OneNote、 |
---|
ポート類やカメラ、スピーカーなど
周辺機器との接続に必要になるポート類は以下のようになっています。よく使われるものがバランスよく搭載されています。USB Type-Aポートがもう一つあっても良かったかなとは思いましたが、最近はUSB Type-Cポートで接続できる機器も増えているので、うまく使い分けができれば大丈夫かなと思います。


プレゼン、マルチモニターもOK
HDMIポートが標準搭載されているので、モニターやプロジェクターにつないでプレゼンを行うことも問題なくできます。DELL Pro 13 Premiumはコンパクトで軽いPCなので、大学に持ち運んでプレゼンを行うということが簡単にできるのはとても便利です。

HDMIケーブルとHDMIポート。
実際に、HDMIケーブルでモニターとPCをつないでみたところ、問題なくPCの画面を映し出すことができました。

また、PCの画面を拡張して、2画面で作業することも可能です。マルチモニター環境も問題なく動作します。

USB Type-Cポートもディスプレイ出力が可能です。このため、HDMIケーブルとUSB Type-Cケーブルを使えば、下の写真のように3画面で作業することも可能です。

カメラとマイク
カメラとマイクはディスプレイ上部に搭載されています。カメラは8MP (800万画素)となっていて、映りの良いカメラです。マイクの音質も特に問題はないと思います。

カメラとマイク。
スピーカー
スピーカーは4つも搭載されていて、とても音質が良かったです。音楽を聴いたり、ビデオ通話で会話を聞いたりするのも問題ないです。
まず、キーボードの左右に1つずつ搭載されたスピーカーです。

キーボード面に搭載されたスピーカー。左右に1つずつ搭載。
底面にも左右に1つずつ搭載されています。

底面に搭載されたスピーカー。左右に1つずつ搭載。
セキュリティ
セキュリティ機能がとても充実しています。
指紋センサー
キーボードの右上に電源ボタン兼指紋センサーが搭載されています。ワンタッチでログインできるので、パソコンが使いやすくなるのと同時にセキュリティを高めることができます。

顔認証
IRカメラが搭載されているので、顔認証でのログインも可能です。
プライバシーシャッター
ZoomやTeamsなどのビデオ通話でカメラを使うことが多いですが、映りたくないのに気がついたらカメラに映っていたということもよく起こります。
そうならないようにするためにも、プライバシーシャッターがあると安心です。プライバシーシャッターはカメラのレンズにカバーをかけることができる機能で、カメラを使わないときはカバーをかけておくと絶対に撮影されることはありません。
ディスプレイの上部にあるレバーを手で左右に動かすことで、カメラレンズにカバーをかけることができます。

プライバシーシャッターの切り替えを行うレバー。
カバーをかけるとカメラの見た目が変わるので、カメラの状態を確認しやすいです。
[撮影可能な状態]

[撮影ができない状態]

静音性の確認
DELL Pro 13 Premiumでは、以下のような温度管理設定が用意されています。

今回、最適化モードと静音モードにおいて、パソコンの動作音の大きさを計測しました。
インターネットをしたりYouTube動画を見たりするなど、軽めの作業をしているときはとても静かに使うことができました。
CPUに大きな負荷がかかる作業をすると動作音は大きくなりますが、一般的なノートPCよりも抑えめの動作音で快適に使うことができました。静音モードにするとより動作音は抑えられましたが、あまり変わらないかなという感じもしました。
通常は最適化モードで問題なく使うことができるでしょう。
測定項目 | 測定値 | |
---|---|---|
最適化 | 静音 | |
PCの電源OFF時の室内の音量 (できるだけ無音の状態) |
28~29db | |
アイドル状態 (PCを起動し何もしていないとき) |
28~29db | |
YouTube動画視聴時 | 28~29db | |
インターネットをしているとき (タブを10個開いた状態) |
28~29db | |
CPU 100%使用時 (CINEBENCH R23実行) |
32~34db | 31~32db |
DELL Pro 13 Premiumの仕様と性能
DELL Pro 13 Premiumの仕様と性能を確認してみましょう。
OS | Windows 11 Pro | |
---|---|---|
CPU | Core Ultra 5 236V vPro Core Ultra 5 238V vPro Core Ultra 7 268V vPro |
|
メモリ | 16GB 32GB |
|
ストレージ | SSD 512GB | |
サイズ | 13.3インチ | |
ディスプレイ | 非光沢 FHD+またはQHD+ sRGB 100%またはNTSC 45% |
|
グラフィックス | Intel Arc | |
光学ドライブ | - | |
SDカード | - | |
有線LAN | - | |
無線LAN | ○ | |
指紋認証 | 〇 | |
USBポート | USB Type-C (Thunderbolt) × 2 USB 3.2 Type-A × 2 |
|
HDMIポート | 〇 | |
Office | 選択可 Microsoft Office Home & Business 2024 |
|
重さ | 約1.07kg~ |
今回のレビューで使用した製品の主な仕様は以下の通りです。
OS: Windows 11 Pro
CPU: Core Ultra 5 236V
メモリ: 16GB
ストレージ: SSD 512G
グラフィックス:Intel Arc 130V
ディスプレイ:解像度1920×1200 (FHD+)、非光沢、NTSC 45%
CPU: Core Ultra 5 236V
メモリ: 16GB
ストレージ: SSD 512G
グラフィックス:Intel Arc 130V
ディスプレイ:解像度1920×1200 (FHD+)、非光沢、NTSC 45%
CPUは3種類用意されています。性能はCore Ultra 5 236V < Core Ultra 5 238V < Core Ultra 7 268Vとなります。
メモリは16GBまたは32GBとなります。
ディスプレイの選び方が難しいかもしれませんが、通常は解像度1920×1200 (FHD+)、非光沢、NTSC 45%のもので問題なく使うことができます。もし、画質や色の表示範囲が重要になるのであれば、sRGB100%のものや、より解像度の高いQHD+のディスプレイを選択すると良いでしょう。
以下はCPUとストレージの性能、そしてグラフィックスの性能を専用のソフトウェアを用いて測定したものです。専門的な内容になりますので、読み飛ばしてもらって構いません。
CPUのベンチマーク
CINEBENCH R23とCINEBENCH 2024という専用のソフトを用いてCPUの性能を計測しました。
スコアはそれぞれ9290pts、527ptsとなり、高い性能を発揮することがわかりました。技術的な話になりますが、シングルコアの性能が特に高いので高速に動作するでしょう。


ストレージの読み書きの速度
SSDの読み書きの速度を計測しました。読み書きとも非常に高速です。快適に使えるでしょう。

グラフィックスのベンチマーク
グラフィックスの性能を3DMarkというソフトを使って測定しました。CPUに内蔵のグラフィックスですが性能はとても高く、NVIDIA GeForce GTX 1650と同レベルの高いスコアです。グラフィックス性能が必要な作業にしっかり活用することができます。


各ベンチマークテストの評価対象とスコアを表にすると以下のようになります。
ベンチマーク | 評価対象 | スコア |
---|---|---|
Fire Strike | DirectX 11 | 7493 |
Night Raid | DirectX 12 | 28340 |
外観の確認
DELL Pro 13 Premiumの外観を確認してみましょう。
DELLは製品ラインナップが刷新されて、デザインも少し変わりました。トップカバーにあったDELLのロゴマークは、以前はDELLの文字が丸で囲ってあったのですが、DELLの文字だけになってよりシンプルになりました。

素材には再生マグネシウムが使われていて良い質感です。手触りも良かったです。

手前部分はわずかな窪みが設けられていて、カバーを開けやすくなるように工夫されています。

落ち着いた色合いで統一されています。






底面です。

ACアダプターとケーブルです。

ACアダプターはとてもコンパクトで軽いです。カバンに入れても邪魔になりません。

本体右側面です。

左側面です。

背面部分です。

手前側です。

まとめ
最後にDELL Pro 13 Premiumについてまとめたいと思います。
良いところ
・高い性能で幅広い用途にしっかり使える
・A4サイズで軽く、持ち運びが楽にできる
・見やすいディスプレイ
・スタイリッシュなデザインのキーボード
・セキュリティ機能が充実
注意するところ
・ディスプレイの種類が複数あるので用途に応じてしっかり選ぼう
DELL Pro 13 Premiumは性能が高く、幅広い用途にしっかり使えるノートパソコンです。コンパクトで軽く、カバンに入れて持ち運ぶのも楽にできるので、とても便利に使うことができそうです。
DELLの製品ラインナップが刷新されたことで、PC本体のデザインも新しく生まれ変わっています。スタイリッシュなキーボードに質感の良い筐体、トップカバーのロゴマークなど、より洗練された製品に進化しているように感じました。
ディスプレイの種類が複数あるのが迷いそうですが、用途に応じて選択してみてください。
詳細はこちら → Dell Pro 13 Premium
この記事を書いた人
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石川 |
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