わかりやすい!CPUの表記の見方

更新日:2024年7月25日

ノートパソコンの性能を決めるのに重要な要素なのがCPUです。しかし、パソコンを購入しようとする際にCPUを見て選ぼうとしても、CPUの表記ってなんだか記号や数字が並んでいて難しそうですよね。「見方がわからない・・。」と思われる方も多いのではないかと思います。


でも、CPUの表記には規則があって、それを覚えてしまえばCPUの表記を見ただけで大体の性能を理解することができるようになります。


このページでは、一見複雑に見えるCPUの見方を解説したいと思います。



CPUの種類


CPUはぱっと見ると難しい英語が並んでいるように見えますが、実は種類は限られています。これらをおおまかに分類すると以下のような表になります。


 メーカー CPU  特徴
インテル Core Ultra 5 / Core Ultra 7
Core 5 / Core 7
Core i3 / Core i5 / Core i7
一般向け、ハイスペック
しっかりした性能 
AMD Ryzen 3 / Ryzen 5 / Ryzen 7


現在のノートPCに搭載されているCPUは、インテル製のCPU、またはAMD製のCPUの2種類があります。

インテル製のCPUには、Core Ultra 7 やCore 5、Core i7といったCoreシリーズがあります。


一方で、AMD製のCPUはRyzenシリーズがあります。


Coreシリーズ(Core Ultra / Core / Core i)やRyzenシリーズは、一般向けのノートパソコンやハイスペックのノートPCによく搭載されています。安定した性能を持っていて、非常に高い性能を示すものから、性能が抑えらえたものまで様々なバリエーションがあります。

これらのCoreシリーズやRyzenシリーズのCPUを搭載したノートパソコンが、一番種類も多く手に入りやすいです。ノートパソコンの95%以上を占めるといっても過言ではありません。



CPUの表記を理解すると性能がわかる


上の表を見ていただければ、おおよそCPUの分類が理解できたと思います。「なんだか種類が多そうに見えたけど、実際はCore UltraとCoreとCore i、そしてRyzenの4種類くらいだな」など、少し整理できてきたのではないかと思います。


では、CPUの性能をさらに理解するために、CPUの表記について見ていきましょう。


CPUの表記とは、例えば「Core Ultra 7 155H」や「Core i7-1360P」というようなものです。番号やアルファベットが並んでいて何やら難しそう、という印象を受けてしまいますが、これが理解できると、パッと見た時におおよその性能を予測できるようになります。


これらのCPUの表記は、以下のように解読することができます。


[インテルのCPU]




[AMDのCPU]



これらを順番に見ていきましょう。



種類


まず、CPUの種類には以下のようなものがあります。上でも紹介した表をもう少し詳しく分類してみました。


 メーカー 種類  特徴 性能目安
インテル Core Ultra 5 / Core Ultra 7 ・AI機能(NPU)搭載
・最新(第14世代)
・高いグラフィックス性能
Core Ultra 5 < Core Ultra 7
Core 5 / Core 7 ・最新(第14世代) Core 5 < Core 7
Core i3 / Core i5 / Core i7 旧CPU
(第13世代以前)
Core i3 < Core i5 < Core i7
AMD Ryzen 3 / Ryzen 5 / Ryzen 7 インテルのCPUと同等の性能で少し安い(コスパが良い) Ryzen 3 < Ryzen 5 < Ryzen 7



インテルのCPU


まず、インテルのCPUを見てみましょう。インテルのCPUはCore 〇〇という表記になります。

現在販売されているインテル製のCPUには、主に以下の3種類があります。

(1) Core Ultra 〇〇  

例:Core Ultra 7 155H、Core Ultra 5 125U


(2) Core 〇〇     

例:Core 5 120U


(3) Core i 〇〇    

例:Core i7-1360P


(1)と(3)のCPUはCoreの後にUltraやiという文字が来るので分かりやすいですが、(2)のCPUはCoreの後にいきなり数字が来ます。(3)のCore iと見間違えやすいので気をつけましょう。


新しさの順で言うと、(1) Core Ultraと(2) Coreが最新のCPUになります。(3) Core iは1つ以上前の世代のCPUになります(Core iシリーズの世代の見分け方については、この下の世代の項目で解説します)。


なるべく新しいCPUの方がいいという場合には、最新世代のCPUである(1) Core Ultraか(2) CoreのCPUを選ぶと良いです。上の表にも書いているように、(1) Core UltraシリーズにはAI機能(NPU)と高いグラフィックス性能が内蔵されていて、とても高性能なCPUという特徴があります。


次に性能面を見てみると、Core Ultra 7やCore Ultra 5などの同じ種類で比較する場合、シリーズ(HやUなど)が同じであれば、数字(Ultra 5 / Ultra 7や、i3 / i5など)が大きくなるほど性能が高くなる傾向にあります。

たとえば、Core Ultra 5 125HとCore Ultra 7 155H(Hシリーズ)を比較した場合には、Core Ultra 7 155Hの方が性能が高くなります。

同様に、Core Ultra 125UとCore Ultra 7 155U (Uシリーズ)の場合は、Core Ultra 155Uの方が性能が良いです。また、Core i5-1340PとCore i7-1360Pを比較した場合(同じPシリーズ)には、Core i7-1360Pの方が性能が高くなります。




AMDのCPU


AMDのCPUであるRyzenシリーズについても同じで、Ryzen 7 8840UとRyzen 5 8540Uでは、Ryzen 7 8840Uの方が高い性能になります。

Ryzenシリーズの分類は、基本的にはRyzen 3 〇〇 / Ryzen 5 ○○というような表記だけなので、インテルCPUよりもわかりやすいです。

AMDのCPUとインテルのCPUにはおおよその対応があって、Core i3 ≒ Ryzen 3、Core i5 ≒ Ryzen 5、 Core i7 ≒ Ryzen 7というような関係があります。性能もほぼ同等と思って問題ありません。





番号


CPUのナンバーになります。インテル製のCPUの場合はあまり気にする必要はありませんが、AMD製のCPUの場合は少し注意が必要です。



インテル製CPU(Core iシリーズ)の場合


同じ種類、同じ世代で同じシリーズ(以下で説明)のCPUで比較した場合、Core iシリーズの場合は下2桁の番号が大きいほど性能が高くなる傾向にあります。


たとえば、Core i7-1360PとCore i7-1370Pを比較した場合には、Core i7-1370Pの方が性能が高くなります。




AMD製CPU (Ryzenシリーズ)の場合


最新のRyzenシリーズにはRyzen 7 8840UやRyzen 5 8540Uなど、8000番台の数字がついていて、下3桁の番号が大きいほど性能が高くなる傾向にあります。

たとえば、Ryzen 5 8640UとRyzen 5 8540Uでは、下三桁の数字が大きいRyzen 5 8640Uの方が良い性能になります。


また、一つ前の世代のCPUであるRyzen 5 7530Uなど、7000番台のRyzen CPUもまだ販売されています。この世代のCPUは注意が必要で、同じRyzen 5でも性能が大きく変わってきます。

下の画像の例では、同じRyzen 5 7000シリーズのCPUの性能は、Ryzen 5 7520U < Ryzen 5 7530U < Ryzen 5 7535U < Ryzen 5 7540Uとなります。

 


そして、特に大事なのが下2桁の数字です。ここが「20番台」か「30番台」か「40番台」かで性能が大きく変わります。

「20番台」の場合は、Zen2という2つ前の世代の設計のCPUになります。そして、「30」の場合はZen3というより新しいCPUになり、「35」の場合はZen3+という、さらに改良されたCPUになります。そして40番台のZen4が最新のCPUになり、一番性能が高くなります。Zen2は2つ前の世代の設計なので、性能はZen3やZen3+と比べて大きく下がります。

そのため、Ryzen 5 7520UなどのZen2のCPUを搭載したノートPCを購入すると、比較的最近のCPUを搭載しているのに、性能がそれほど高くないということになってしまいますのでご注意ください。ただ、Zen2のCPUを搭載したノートPCは価格が安くなるので、なるべく費用を抑えたい場合には良いかもしれません。


現在、Zen4のCPUが一番性能が高くなりますが、Zen3やZen3+のCPU (Ryzen 5 7535UやRyzen 5 7530U)なども十分快適に使える性能です。




シリーズ


CPUのシリーズを表す記号には主に以下のものがあります。この記号を見ると、どれくらいの性能かを判断するのに役立ちます。


シリーズ記号  特徴 
 Core Ryzen
H、HS ハイスペック
U 一般向け 一般向け
P 一般向け
(一世代以上前のCPU)
-


この中で最もよく目にするのが、Coreシリーズの場合はUシリーズやHシリーズ、Ryzenの場合はUシリーズになります。両者とも一般向けノートパソコンに多く搭載されますので、この中から選択する人が多いでしょう。


HシリーズのCPUはとても性能が高いです。以前であればハイスペックなCPUとして、ゲーミングノートPCやクリエィティブ向けのPCによく搭載されていたのですが、最新のHシリーズのCPU(Core Ultra 7 155Hなど)は、発熱を抑えながらも高性能化に成功しているので、一般向けのノートパソコンにも搭載されるようになりました。とても性能が良く、しかも動作音を抑えて使うことができるので、非常に快適に使うことができます。ただし、UシリーズのCPUを搭載したノートパソコンと比べると、価格は少し高くなります。


UシリーズのCPUはHシリーズほどの性能というわけではないのですが、こちらも十分に高速な動作をするCPUです。手頃な価格に収まる製品が多いのも特徴です。


PシリーズのCPUは、インテルCPUのみになります。一世代以上前のCPUになりますが、性能はとても高いです。2024年の後半には見なくなってくるかもしれませんが、とても高速に動作します。





世代


CPUは定期的に新しいものが登場し、その度に性能が向上していきます。

CPUの世代(新しさ)の見分け方は以下のようになります。








現在のノートパソコンに搭載されているインテル製のCPUでは、第14世代または第13世代のものが多く搭載されています。

最新のCPUは第14世代になります。見分け方は、Core Ultra ○○となっているか、もしくはCore ○○という具合にCoreの後にすぐ数字が来ていると最新の第14世代のCPUといういことになります。

また、Core i5-1340PやCore i5-1335UなどのCPUは第13世代のCPUで、一つ前の世代のCPUになります。同様にCore i5-1240PやCore i5-1235UというCPUは第12世代のCPUで、二つ前の世代のCPUになります。

第13世代までのCPU(旧世代のCPU)はCore i~という表記になります。数字の先頭の2桁を見れば世代が分かるようになっています。

世代を意味する数字が大きいほど、新しいCPUということになります。この場合は、Core i5-1240PやCore i5-1235UよりもCore i5-1340PやCore i5-1335Uの方が新しい世代のCPUであることを意味しています。



また、AMD製のCPUでは第8世代または第7世代のものが多いです。第8世代のものはRyzen 5 8540UやRyzen 7 8840U、第7世代のものはRyzen 5 7530UやRyzen 7 7730Uが該当します。

Ryzenの場合は、Ryzen 5 7530UよりもRyzen 5 8540Uの方が新しい世代のCPUになります。







CPUの性能を知る


上の項では、CPUの表記からおおよその性能を判断できることが分かったと思います。

では、実際にノートPCに搭載される主なCPUの性能は具体的にどうなっているでしょうか?

たとえば、Core Ultra 7 155HとRyzen 7 8640Uの性能の違いなど、インテル社のCPU(Coreシリーズ)とAMD社のCPU(Ryzenシリーズ)の性能がどうなっているのかを知っているとパソコンが選びやすくなります。

現在販売されているノートパソコンのCPUの性能をグラフにして下にまとめていますので、ご確認いただければと思います。このグラフを見ていただければ、CPUの性能がどれくらいかを判断することができます。

スコアの数値が大きいほど、性能が高いことを意味しています。


CPUの性能比較
Core i7-13700H  15866
Core Ultra 7 155H  14964
Ryzen 7 7840HS 14883
Ryzen 5 7640HS 13898
Core i5-13500H 13589
Ryzen 7 8840HS 13035
Core Ultra 5 125H 12520
Ryzen 7 8840U 12411
Core i7-1360P 11875
Core i7-1260P 9689
Core i5-1340P 9675
Core Ultra 7 155U 9634
Core 7 150U 9613
Core Ultra 5 125U 9508
Ryzen 5 8840U 9345
Ryzen 7 7730U 9338
Core i7-1355U 9176
Core 5 120U 9158
Core Ultra 5 125U 8380
Core i5-1335U 8246
Core i5-1240P 8145
Ryzen 5 7530U 8123
Core i5-1235U 7476
Core i3-1315U 5250
Ryzen 5 7520U 4943
スコア(CINEBENCH R23)


今回、便宜上スコアが13000以上のものをオレンジで、8000~12999までのものを緑で、8000未満のものを紫で表示しました。区分けが難しいところもあるのですが、オレンジのものはハイスペックなCPU、緑のものはスタンダードなCPU、紫のものはエントリーCPUとしています。

CPUのカテゴリ スコア 色分け 
ハイスペック 13000以上 オレンジ色
一般向け
スタンダード
8000~12999  緑色
一般向け
エントリー
8000未満 


上述した通り、末尾にHがついているハイスペックCPUはスコアが高く、末尾にPやUがついた一般向けのCPUが次に来ているのがわかると思います。






CPUの選び方


以上で、CPUの見方や性能についておおよそ理解していただけたのではないかと思います。

では実際にノートパソコンを検討する際、どのCPUを選んだらいいのでしょうか?Core iシリーズとRyzenシリーズはどっちを選んだらいいの?といった疑問などもあると思います。

このようなCPUの選び方について以下の記事で解説していますので、引き続きご覧いただければと思います。


詳細はこちら → どのCPUを選べば良い?





この記事を書いた人

  石川
ITエンジニア。2014年から2024年現在まで10年間、約450台以上のノートパソコンのレビューを実施。プログラマー兼SEとして、システムやアプリの開発に携わっています。保持資格:応用情報技術者、基本情報技術者、英検準1級等 
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