マウスDAIV-NG5500レビュー デスクトップ用CPUとGeForce GTX1050搭載でクリエイティブに使えるノートPC

2018年8月3日

マウスコンピューターのDAIV 5500シリーズは、デスクトップ向けCPUと大容量のメモリ、そしてグラフィックスにNVIDIA Geforce GTX 1050を搭載しています。しかも、ディスプレイはアドビシステムズ社が提唱する実用的な広色域対応液晶となっています。

デザインやグラフィック系の用途に使えるだけでなく、CAD/CG系のソフトを使ったり、計算量の多いプログラムの実行や負荷のかかりやすい理系の研究用途などにも最適です。

今回実際にDAIV 5500シリーズを操作してみましたので、そのレビューをご紹介します。





詳細はこちら → DAIV 5P(直販サイト)





デスクトップPCと同等の性能を持ち、高速な処理が可能で理系の研究用途や画像・動画編集など負荷のかかる作業も軽々こなせる


DAIV NG-5500シリーズは、クリエーターが行うような重い処理もこなせられるように、デスクトップ向けのCPUが搭載されています。

つまり、デスクトップPC並みの非常にパワフルな処理が可能で、同じ処理を行ったとしても一般的なノートPCよりもDAIV NG-5500の方が断然速く終わります。

CPUの性能を比較するベンチマークの結果だけを見ると、一般向けの最新ノートPCによく搭載されているCPU(Core i7-8550U)の約2倍の性能があります。たとえば、Core i7-8550Uが搭載されたノートパソコンで実行完了まで1時間かかるような作業が、単純に考えると30分で終わる計算になります。




また、メモリも最大で32GBまで搭載できるため、大きな容量のあるデータを扱うような処理を行うことも可能です。

デスクトップPCは場所もとりますし、持ち運ぶことができません。しかし、DAIV 5500であれば、わずかなスペースでデスクトップPCと同等の高速な処理を行うことが可能になります。また、重さは2.4kgでやや重たいですが持ち運べないこともありません。

高速なCPUと大容量メモリを搭載しているため、時間のかかる計算処理やプログラムの実行、シミュレーションなど、負荷のかかる理系の研究用途としても適しています。

もちろん、インターネットやメール、レポート作成などの作業は非常に快適です。これらの処理は楽々できるといっても過言ではありません。軽い作業から負荷のかかる作業まで、非常に幅広く対応できる性能を持っています。


なお、今回のレビューで使用したDAIV 5500(マウスコンピューターからの貸し出し機)の主なスペックは以下のようになっていますので参考にしてみてください。


モデル名:DAIV-NG5500S1-SH2
CPU: Core i7-8700
メモリ:16GB
ストレージ:SSD 256GB(M.2接続) + ハードディスク 1TB
グラフィックス:NVIDIA GeForce GTX 1050






NVIDIA GeForce GTX1050を搭載しているから、デザインやイラスト、CG/CADなど、グラフィックス性能を活用した作業も快適


DAIV 5500にはグラフィックス(GPU)としてNVIDIA GeForce GTX 1050が搭載されていて、グラフィックス性能が大きく強化されています。




CGやイラスト制作など、グラフィックス性能が必要となる作業が非常に快適に行えるようになります。

また、建築学科などの工学部ではCADを用いたり、デザインやグラフィック系の学部では専用のグラフィックソフトを使用することがあります。最近のCAD/CG系のソフトはDirectXへの対応化が進んでいるので、DAIV 5500の高性能CPUとメモリ、そしてGeForce GTX 1050の組み合わせでとても快適に動作することが多いでしょう。

もちろん、使用するソフトによってはGeForceが対応していない場合もありますので、わかる場合は事前にソフトウェアの動作環境をご確認ください。また、大学や学科からグラフィックボードの指定がある場合にもそちらに従ってください。






ゲームプレイも非常に快適


デスクトップ向けCPUと16GBメモリ、ならびにGeforce GTX 1050が搭載されているため、ゲームも快適にプレイすることができます。

たとえば、ドラゴンクエストXのベンチマークを実行してみると、スコアが21048で「すごく快適」となりました。非常に高いスコアです。





また、ファイナルファンタジーXIV 紅蓮の解放者のベンチマークを実行してみたところ、スコアは14648で「非常に快適」となりました。こちらも、とても高いスコアでした。





搭載されているNVIDIA GeForce GTX 1050は、多くのゲームプレイヤーにとって快適に遊ぶことができる性能を持っているため、ゲーミングノートと呼ばれるノートパソコンにはNVIDIA GeForce GTX 1050が搭載されることが多いようです。重いゲームをするのでなければ、十分快適に使うことができるでしょう。






インターネットにはWi-Fiでも有線でも接続可能


インターネットには無線LAN(Wi-Fi)で接続できるだけでなく、有線LANポートも搭載しているので、LANケーブルを使っても接続することができます。

どちらでもネットに接続できるので安心です。






講義のレポートや卒論作成に使えるOfficeソフトの選択が可能


レポート作成に必要なMicrosoft Officeソフトを選択することができます。

Word、Excel、PowerPointが必要であればOffice Home & Business Premium、WordとExcelだけでよければOffice Personal Premiumを選択すると良いです。

Office Premium製品はノートパソコンにプリインストールされていて、常に最新版にアップデートされます。





Adobe RGB比98%の広色域対応ディスプレイだから豊かな色表現ができる


DAIV 5500のディスプレイは、Adobe RGB比98%の広色域対応ディスプレイが搭載されていて、高解像度/高画質な一眼レフカメラの撮影データが持つ本来の色合いも表現可能となっています。実際に、写真を表示させて正面から見たところ、とても鮮やかに表示されました。ただ、視野角はそれほど広くないようでした。解像度は1920×1080で、ノングレア液晶となっています。






ノートパソコンにはディスプレイの色域データシートが付属しています。出荷されるPCごとについているようで、色域がどのような状態になっているのかということを確認することができます。






ディスプレイのサイズは15.6インチです。下の写真のように、A4ノートよりも大きいサイズになります。デザインやグラフィック編集などの作業をしていると、作業領域が広いほうがはかどるので、これくらい大きいほうが作業しやすいです。











キーボード


キーボードは下の写真のようになっています。広々と快適に使えるようになっています。実際に入力してみたところ、一部気になる点はあったものの、とても入力しやすいキーボードでした。




キーボードの左半分です。アルファベットキーも数字キーも大きさがそろっていて使いやすいです。Shiftキーや半角・全角切り替えキー、スペースキー、Ctrlキーも十分な大きさです。





キーボードの右半分です。Shiftキーがやや小さいのと、上矢印キーがShiftキーの隣に来ている点が個人的には気になりますが、慣れてしまえば問題なく使えるでしょう。EnterキーやBackSpaceキーは十分な大きさがあります。

テンキーが搭載されているので、実験で得られた数値を入力するのにも便利ですし、家計簿で金額を入力するのにも便利です。




タッチパッドです。動かしやすくクリックもスムーズです。問題なく使えます。




キーボードを拡大したところです。キーとキーの間隔は約18mmで標準的です。快適に入力できます。また、キーを押したときの深さは約1.8mmでノートパソコンとしては深めです。打鍵感をしっかり感じることができて、作業をしている実感があります。







高速転送可能なSDカードスロットが搭載されていて、デジカメやスマホのデータを管理できる


PCの右側面部には下のようなインターフェースが搭載されています。有線LANポートがあり、LANケーブルを挿してネットに接続することができます。

また、フルサイズのSDカードスロットが搭載されています。一眼レフカメラやビデオカメラで撮影した写真や動画を簡単に取り込むことができて便利です。最大転送速度95MB/sにもなるUHS-I規格に対応しているので、非常に高速にデータの転送が可能です。実際に撮影した画像や動画をPCに取り込んで編集を行う場合にはとても活躍するでしょう。




もちろん、スマホで使うSDカードも扱うことができます。スマホではなかなか操作しづらいことも、パソコンを使えばデータ管理が驚くほど楽になります。





最大で3画面の出力が可能だから制作作業がはかどる


デザインやグラフィック作業をしていると、作業用と確認用など、複数のディスプレイにそれぞれ異なるウィンドウを表示して並行的に進めたいことがあります。

DAIV 5500ではmini DisplayPortとHDMIポートが搭載されているので、ノートPCのディスプレイと合わせて最大3画面に同時出力することができます。










ベンチマーク


実際に専用のソフトで性能を測定するベンチマークを実行してみました。CPUやグラフィック性能、ストレージの読み書き速度など、すべてにわたって高い性能であることがわかりました。


まず、CPUの性能を測定したところ1069cbとなり、非常に高い結果が得られました。Core i7-8550Uを搭載した一般的なノートパソコンの値が500cb前後なので、約2倍以上の性能を持っているという結果になりました。

Open GLの性能も103.51fpsとなり、こちらも高い値でした。





ディスクへのアクセス速度を測定しました。

まず、SSDに対してですが、読み書きとも高い数値が得らえました。高速なアクセスとなっています。




続いてハードディスクに対して実行してみました。SSDに比べると遅くはなるのですが、数値としては普通です。こちらも問題なく使えます。





グラフィックスの性能を測定しました。とても高い値となっています。DirectXを使ったソフトウェアが軽快に動作するでしょう。




各ベンチマークテストの評価対象とスコアを表にすると以下のようになります。DirectXを使ったアプリケーションが快適に動くでしょう。

ベンチマーク 評価対象 スコア
Time Spy DirectX 12 1868
Fire Strike DirectX 11 5598
Sky Diver DirectX 11 18406
Cloud Gate DirectX 10 24809






静音性


ネットや動画視聴など、負荷の低い作業をしているときは静かでした。CPUやGPUに負荷がかかるときには音はやや大きくなりましたが、高性能CPUやGPUを搭載したノートパソコンとしては普通の大きさです。

測定項目 測定値 
PCの電源OFF時の室内の音量
(できるだけ無音の状態)
28~29db
アイドル状態
(PCを起動し何もしていないとき)
30~31db
インターネットをしているとき
(タブを10個開いた状態)
30~31db
動画閲覧時
(フルHD動画視聴)
30~31db
ファイナルファンタジーXIV
紅蓮の解放者ベンチマーク
ループ再生時
CPU:30~40% GPU:50~100%
43~44db
CPU 80%使用時 46~47db







仕様と性能


マウスコンピューターのDAIV 5500シリーズのスペックをご紹介します。なお、製品仕様・販売価格については変更となる可能性があることをご了解ください。

 OS Windows 10 Home / Pro
 CPU Core i3-8100
Core i5-8400 / Core i5-8500 / Core i5-8600
Core i7-8700
メモリ 8GB / 16GB / 32GB
ストレージ SSD 128GB~2TB
HDD 1TB / 2TB
 光学ドライブ -
SDカード
スロット 
USBポート USB3.1 ×2
USB Type-C × 1
USB2.0 × 1
 HDMIポート
 mini DisplayPort
VGAポート  -
グラフィックス  NVIDIA GeForce GTX 1050
有線LAN
無線LAN
 サイズ 15.6インチ
 液晶 Full HD
非光沢
解像度:1,920×1,080
Adobe RGB比98%の広色域対応
 タブレット変形/
タッチ対応
-
 Office 選択可 
Office Home and Business
Office Personal
 重量 約2.4kg  
 保証期間 1年(有償:3年)  

今回のレビューで使用したのは、以下のものです。

モデル名:DAIV-NG5500S1-SH2
CPU: Core i7-8700
メモリ:16GB
ストレージ:SSD 256GB(M.2接続) + ハードディスク 1TB
グラフィックス:NVIDIA GeForce GTX1050


このスペックで非常に快適に使用することができました。

モデルによって選択できるCPUやメモリ、ストレージの種類や容量が変わってきます。

価格が安いものであればCore i3やCore i5を選択することができます。いずれもデスクトップ向けのCPUですので、価格が下がるうえにかなりの性能が期待できます。

せっかく高い性能のCPUを選択できるので、メモリはできれば16GB以上を搭載したいところです。容量がより大きなデータを読み込んで作業することができるようになります。

高画質の画像や動画データを読み込んだり、CGやCADなどのグラフィック作業をする場合にはメモリが多いほうが有利です。

プログラミングなどで処理を高速化させたい場合などは、メモリに読み込むデータが多いほど計算完了までの時間が速くなったり、エラーが起きにくくなったりします。

ストレージはとても柔軟なカスタマイズができます。モデルによって選択できる項目が異なりますが、ハードディスクやSSDの容量を変更できるだけでなく、SSD + ハードディスクといったダブル構成にすることも可能です。ストレージのアップグレードが他メーカーと比較しても安価にできます。


M.2規格のSSDを選択すると、OSがこのSSDにインストールされますので、パソコンの起動が高速化されます。

レポート作成に必要なOfficeの選択も可能です。カスタマイズ画面において、Word、Excel、PowerPointが入ったOffice Home and Business Premiumを選ぶことができます。PowerPointが必要なければ、Office Personal Premiumを選択すると良いでしょう。


Office Premium製品は初めからインストールされていて、すぐに使い始めることができるだけでなく、常に最新版が使えるようになっています。





外観の確認


DAIV NG-5500の外観を確認してみましょう。

まず天板を閉じたところです。シルバーカラーの天板にDAIVのロゴが印字されています。とてもクールな印象があります。




正面から見たところです。













横側から見たところです。




排気口が横側奥と背面部分に設置されています。CPUの発熱をうまく逃がしてあげられるような構造になっています。





後ろ側から見たところです。









カメラももちろん搭載されています。Skypeなどオンラインでのチャットに使えます。






キーボードです。ブラックのカラーで落ち着いています。









ACアダプターを接続したところです。CPUがデスクトップ向けなので、ACアダプターはやや大きめのものになっています。




右側面です。SDカードスロット、ヘッドフォン端子、マイク端子、USB2.0、有線LANポート、電源コネクタが搭載されています。




左側面です。
mini DisplayPort、HDMI、USB Type-C、USB3.1ポートが2つ搭載されています。




本体背面部です。




本体手前側です。






まとめ


マウスコンピューターのDAIV 5500シリーズはデスクトップ向けのCPUと大容量メモリ、ならびにNVIDIA GeForce GTX1050を搭載したハイエンドなノートパソコンです。

デザインやグラフィックなどの作業に使えるのはもちろんのこと、負荷のかかりやすい理系の研究用途にも使えますし、プログラムの実行を行う情報系の処理にも使えそうです。

ハイスペックCPUを搭載したノートパソコンとしては、手の届く価格設定になっているのもうれしいところです。負荷のかかる処理や実行完了までに時間がかかるような作業、そしてCADやグラフィックスソフトなどを使うような作業を考えている方は検討してみてはいかがでしょうか。


詳細はこちら → DAIV 5P(直販サイト)





この記事を書いた人

  石川
ITエンジニア。2014年から2024年現在まで10年間、約450台以上のノートパソコンのレビューを実施。プログラマー兼SEとして、システムやアプリの開発に携わっています。保持資格:応用情報技術者、基本情報技術者、英検準1級等 
著者の詳細はこちら





関連記事    

1.大学生におすすめのノートパソコン
2.高負荷な処理にも使えるハイスペック・ノートPC
3.OMEN by HP 15レビュー 120Hzのリフレッシュレート対応のゲーミングノートPC
4.
4.LIFEBOOK WS1/B3レビュー:大学4年間と就職してからも使えるノートパソコン
5.大学生の使用用途で比較するノートパソコンの性能








▲ このページの上部へ戻る