大学生の使用用途で比較するノートパソコンの性能


大学生にとってノートパソコンの使用用途は、主に大学での学業に関するものとプライベートでの使用の2つに分けることができます。大学やプライベートでは、それぞれどのような使い方があってどれくらいの性能を必要とするのでしょうか?このページでは、用途ごとに必要なスペックを表にしてまとめてみました。


はじめに、現在販売されているノートパソコンに搭載されている主なCPUの性能をグラフ化し、クラス分けをしています。

CPUの性能比較
Core i7-13700HX  19302
Core i7-12700H  16389
Ryzen 7 7840HS 14883
Ryzen 5 7640HS 13898
Ryzen 7 6800H 13101
Core i5-12500H 12176
Core i7-1360P 11875
Ryzen 7 6800U 10226
Ryzen 5 6600H 10181
Core i7-1260P 9689
Core i5-1340P 9675
Ryzen 7 7730U 9338
Core i5-1355U 9176
Core i5-1240P 8123
Ryzen 5 7530U 8145
Ryzen 5 6600U 8052
Core i5-1335U 7862
Core i5-1235U 7476
Core i7-1165G7 5095
Ryzen 5 7520U 4943
Core i5-1135G7 4935
Celeron 6305 1020
スコア(CINEBENCH R23)




今回、便宜上スコアが12000以上のものをオレンジで、7000~11999までのものを緑で、7000未満のものを紫で表示しました。区分けが難しいところもあるのですが、オレンジのものはハイスペックなCPU、緑のものはスタンダードなCPU、紫のものはエントリーCPUとして話を進めたいと思います。

CPUのカテゴリ スコア 色分け 
ハイスペック 12000以上 オレンジ色
スタンダード 7000~11999  緑色
エントリー 7000未満 




CPUについては、大学生のノートパソコンに最適なCPUは何?のページでも紹介していますが、ハイスペックは高性能なもの、スタンダードは標準的なバランスの良い性能、エントリーはスタンダードよりも性能が低く、高い負荷がかかる処理には向いていないものと思っていただければ大丈夫です。


参考記事   


大学生のノートパソコンに最適なCPUは何?





大学での学業でよく行う処理


ノートパソコンを大学での学業に使用する場合の必要なスペックを用途別にまとめてみました。必要となるメモリとCPUの性能を表形式にしています。


表に書いてあるメモリの値やCPUのクラスは、各用途で十分に動作するものを記載しています。ここに書いてある値以上のメモリを積んだり、より高いクラスのCPUを使っても全く問題ありません。より快適な環境が手に入るでしょう。


 用途  メモリ  CPU
レポート文書作成 8GB エントリー
レポートグラフ作成 8GB エントリー
卒業研究(文系) 8GB エントリー
卒業研究(理系) 8GB スタンダード、ハイスペック
卒論・学会発表 8GB エントリー
論文管理・作成 8GB エントリー
画像処理・デザイン 8GB以上 スタンダード、ハイスペック
統計処理・数値解析 8GB以上 スタンダード、ハイスペック
数学 8GB以上 スタンダード、ハイスペック
生物 8GB以上 スタンダード、ハイスペック
化学 8GB以上 スタンダード、ハイスペック
プログラミング 8GB以上 スタンダード、ハイスペック
CAD 8GB以上 スタンダード、ハイスペック



1.レポート文書作成、グラフ作成

講義のレポート提出に必須となるWordを用いたレポート文書の作成やExcelでのグラフの作成といった作業は、比較的軽い処理になります。メモリもそれほど必要ではありませんし、CPUもエントリークラスのものでも大丈夫です。文系でも理系でも大きく変わりはありません。



2.卒業研究(文系・理系)

レポート作成と並んで最もパソコンの使用頻度が高い卒業研究ですが、文系と理系ではその内容が大きく異なります。そのため、求められるパソコンの性能にも違いが出てきます。


まず文系はそれほど重い処理をすることはないでしょう。文献を読んで卒論としてまとめるといったことが中心になります。講義レポートのボリュームが多くなるくらいと考えても差し支えありません。メモリは8GBあれば十分ですし、CPUもエントリークラスで大丈夫です。


一方理系の学生は、コンピューターをフルに活用する場合が多くあります。シミュレーションや統計解析を行ったりすることもあれば、実験で得られた画像を加工して実験レポートとして研究室のミーティングで発表するということもあります。実験データをソフトを使って解析しながら、文章を書いたりネットで調べ物をしたりなど、いくつものソフトを立ち上げて作業することも多いです。


理系ではこのようにパソコンをフル活用する場面が多いですので、メモリはできれば8GB、CPUはスタンダードもしくはハイスペックのものを準備しておいた方が良いです。



3.卒論・学会発表資料作成

人によっては卒業研究で得られた成果を学会で発表する機会に恵まれるかもしれません。学会で発表する機会がなくても、卒論発表として研究室のスタッフの前や学部の教授陣の前で発表する機会は必ずあります。


卒業研究の成果をまとめるには、PowerPointを使ってデータをポスター形式にしたり、プロジェクタで映し出して見えるように作成することになります。卒論をまとめると聞くと大変そうに思いますが、パソコンの処理的にはそれほどたいしたことはありません。メモリもCPUもそれほど必要としない操作になります。



4.論文管理・作成

珍しいケースですが、4年生のうちに論文を書く人もいるかもしれません。4年生で論文を書くことがなくても、大学院に進学した場合には論文を書く人の割合は増えます。論文を書くにはWordを使います。投稿する論文ごとに規定がありますが、Wordで作成して提出することが一般的です。Wordでの処理は上に書いたように比較的軽い処理ですので、パソコンの性能はそれほど高くなくて大丈夫です。


研究においては論文を書くだけでなく、論文を読むことも増えます。有用な論文はいつでも参照できるように専門の論文管理ソフトを使うことが多いです。有名なところではEndNoteというソフトがあります。研究室の費用で購入し、スタッフに配布しているところも多いです。EndNoteをはじめ、論文管理ソフトは軽いものが多いです。パソコンのスペックはそれほど必要ありません。



5.画像処理、デザイン

実験で得られた画像データを処理したり、卒論や論文に使う図表のデザインをするのに、画像編集ソフトが良く使われます。デザイン系の学部の人であれば、イラストやデザインを描くのに画像処理ソフトを使う割合が高くなるでしょう。


画像処理やデザインなどの処理はスペックを要求する場合が多いです。エントリーモデルでは動作が重くストレスを感じてしまいます。少なくともメモリは8GBあると良いです。CPUもスタンダードクラス以上のものが欲しいところです。



6.統計処理・数値解析

統計処理や数値解析も理系の研究室で良く行われる処理です。これらの処理は扱うデータ数が少ないうちはそれほど重くはならないのですが、データ数が増えるにしたがって多くのメモリ容量が必要になることが多いです。研究では多くのデータを解析することもあるので、少なくともメモリはできれば8GBあると良いです。CPUもスタンダードクラス以上のものだと快適に動作するでしょう。



7.数学、化学

数学と化学の分野はいくつか有名な専門ソフトがあります。数学でMathmatica、化学の分野はChemBio,ChemOffice,ChemDrawといったソフトです。個人で買うにはとても高価なソフトですが、個人のPCにインストールして使うこともあります。

これらのソフトがスムーズに動作するように少なくともメモリはできれば8GBあると良いです。CPUもスタンダードクラス以上のものだと快適に動作するでしょう。



8.プログラミング

工学系、情報系の学部などでプログラミングを行うことがあります。シミュレーションやアルゴリズム開発、データ処理などにプログラムを作成します。プログラムを書くこと自体はそれほどスペックを必要としませんが、プログラムを実行する場合にパソコンの性能が効いてきます。低性能なパソコンだとプログラムの実行に時間がかかってしまいます。



9.CAD

建築系などCADソフトを使うことがある場合には、高いスペックのパソコンを購入しておいた方が良いです。CADソフトはメモリも多く必要としますし、処理も重いです。低性能なパソコンだと全く使い物になりません。2DCADではスタンダードなものでも大丈夫なことが多いですが、3DCADになるとかなりの負荷がかかります。ハイスペックのパソコンを準備しておきましょう。


参考記事   


理系大学生のノートパソコンの選び方

文系大学生のノートパソコンの選び方 使用用途や必要スペックを紹介






自宅などプライベートでよく行うこと


自宅などでパソコンを使うときによくある使用用途と、必要な性能を以下にまとめました。

 用途  メモリ  CPU
写真の分類・管理 8GB エントリー
インターネット 8GB エントリー
メール 8GB エントリー
動画視聴 8GB エントリー
ショッピング 8GB エントリー
ニュース・情報収集 8GB エントリー
旅行の手配 8GB エントリー
ブログの作成・更新 8GB エントリー
DVD鑑賞 8GB エントリー
家計簿をつける 8GB エントリー
年賀状を作る 8GB エントリー
音楽を聴く 8GB エントリー
画像を編集する 8GB以上 スダンダード、ハイスペック
動画を編集する 8GB以上 スダンダード、ハイスペック
イラストを描く 8GB以上 スダンダード、ハイスペック
ゲームをする 16GB以上  ハイスペック
+グラフィック
ボード

表に書いてある通り、写真の分類やインターネット、メール、動画の視聴といった処理は比較的軽い処理になります。普通に使う分にはそれほど性能を必要としないと思ってもらって大丈夫です。


ただ、画像や動画の編集、イラストを描くといった処理はネット閲覧などに比べると重い処理になります。エントリークラスのパソコンでは動作が遅くなったりしてストレスを感じてしまうこともあります。スタンダートクラス以上のCPU、メモリは8GB以上はほしいところです。


もし趣味でゲームをするということであれば、メモリは最低でも16GB、ハイスペッククラス以上のCPUとグラフィックボード(RadeonやGeForceなど)が搭載されたパソコンを購入する必要があります。


注意しておきたいことは、1つの処理は軽くても複数同時に実行すると重くなることです。たとえば、ホームページを作成することを考えてみましょう。


デジカメやスマホで撮った写真をパソコンに取り込んで、インターネットを開いてブログにアップします。取り込んだ写真の大きさを画像編集ソフトで修正することもあるでしょう。ブログを更新する際にブラウザのタブやウィンドウが複数開いていたり、パソコンで音楽を聴きながら作業をすると、これだけで4つのソフトを同時に起動していることになります。複数のソフトを立ち上げると低スペックなパソコンだととたんに重くなってしまいストレスを感じてしまいます。


1つ1つの処理は軽くても複数実行すると重くなりますので、メモリが少なすぎないか、エントリーモデルでも大丈夫かどうか検討してみてください。


できるなら余裕をもった構成にしておくと、複数の作業を同時に行っても快適に使うことができます。





スタンダード、ハイスペック、エントリー・ノートパソコンのおすすめは何?


このサイトでは、上記のスタンダード、ハイスペック、エントリーに対応したお勧めのノートパソコンを紹介していますので参考にしてみてください。
 

詳細はこちら → 大学生におすすめのノートパソコン


詳細はこちら → 大学生におすすめの薄くて軽い持ち運びに便利なノートパソコン


詳細はこちら → 動画編集や理系の研究用途などの高負荷な処理にも使えるハイスペック・ノートPC




この記事を書いた人

  石川
ITエンジニア。2014年から2024年現在まで10年間、約450台以上のノートパソコンのレビューを実施。プログラマー兼SEとして、システムやアプリの開発に携わっています。保持資格:応用情報技術者、基本情報技術者、英検準1級等 
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