大学生協のノートパソコンは買うべき?



大学に入学する際、生協が推奨するパソコンを購入するかどうか検討している人は多いと思います。

大学では専門的な勉強をすることにくわえ、中学や高校などでは学校が指定する教材を購入するのが当然だったことを考えると、生協が推奨するパソコンを購入しないといけないと思うかもしれません。ただ、生協のPCを購入する前に知っておいてほしいことがいくつかあります。

このページでは、大学生協が推奨するパソコンの必要性やメリット・デメリットなどについてご紹介します。


大学生協のパソコンはほとんどの場合、購入必須というわけではないことを知っておこう


大学では講義のレポートや卒論の作成、レポートの提出や講義履修の申し込み、オンライン授業、就職活動など、いろいろな用途にパソコンが必要となるので、ほとんどの方がパソコンの購入を検討されると思います。

パソコンの購入先は家電量販店やメーカーの直販サイトなど、いくつか候補がありますが、そのうちの一つとして大学生協があります。

大学生の場合は、まず大学合格が決まると、 大学からパソコンの購入に関する案内をもらうと思います。生協がおすすめするパソコンとして、いくつかのモデルが紹介されていることが多いです。

私も経験があるのですが、大学からこのような案内を受け取ると、この中から選択して購入する必要があるように思ってしまうかもしれませんね。私の場合は、大学は専門的な難しいことを勉強する場所というようなイメージを持っていたので、高度なことをちゃんとするためには、大学から案内されたパソコンを買わないといけないのではないかと思ったものでした。

また、実際、大学生にアンケートをとってみたところ、多くの人が大学生協がおすすめするパソコンをそのまま購入した、と回答しているようです。

大学に合格直後の場合、パソコンにはそれほど詳しくなく、大学ではどんなことをするかもわからないという人が多いと思いますので、大学から紹介されるモデルをそのまま購入してしまうというのはとてもよくわかります。

でも、大学から紹介されたパソコンだからといって、絶対に買うべき!というわけではありません

実際、私も大学に通ってみて、大学生協がおすすめするノートパソコンを買わなくても大丈夫だったということを経験しましたし、周りの友達も「大学生協のパソコンはいらなかったね」ということを言っている人が多かったです。

大学生協からの案内は、あくまで「生協ではこんなパソコンを売っていますよ」という案内をしているだけで、購入必須と言っているわけではないことをまずはじめに知っておいてもらえると、財布にも優しく、自分が気に入るパソコンを選択できるようになると思います。




生協が推奨するパソコンでないと授業に出られない?


高校までの学校生活では、学校で指定された教科書や教材などを使っていたと思います。また、コロナ禍では、学校で指定されたパソコンを使って授業を受けていた人も多いと思います。そのパソコンの中には、あらかじめセキュリティやインターネットへのアクセス設定がされていることも多いでしょう。


高校まではこのように多くのことを学校から指定されていたので、大学に合格したばかりの人は、大学生協が推奨するパソコンでないと授業に出られなかったり、講義の単位をもらえないのではないかと不安に思うかもしれませんが、そのようなことは全くありませんので安心してもらえればと思います。

講義に出たときに案内されたパソコンを使っているかどうかを先生がチェックすることや、レポートを出したときに受け取ってもらえないということもありません。


高校までは、学校の言うことに従わないと怒られるというように感じていたかもしれませんが、大学からはかなり自由度が広がって、あらゆることを自分で決めて良くなります。最初はこれに戸惑うかもしれませんね。私も大学に入学したころは、よくわかっていませんでした。


繰り返しになりますが、生協のパソコンはあくまで「生協ではこんなパソコンを扱ってますよ」というサンプルなので、購入するための選択肢の1つと思ってもらえれば大丈夫です。




生協推奨パソコンとは?


ここまで読んで、「じゃあ、生協推奨パソコンっていうのは何なの?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。大学の生協が推奨するパソコンだから、やっぱり買っておいた方が安心かも、と思われる人もいるかと思います。


大学ではパソコンを使用することが非常に多いですが、同じ大学でも例えば工学部と文学部ではパソコンの使い方が違います。

工学部は専門のソフトを使ったり、プログラムを書いて解析を行ったりすることが多いですが、文学部の場合はOfficeソフトを使ってレポートを書いたりプレゼンを行ったりなどの軽めの使い方が中心だったりします。





このため、大学では学部ごとに推奨するパソコンのスペックを大学のホームページで公開しているところが多いです。これが、大学の公式のパソコン推奨情報になります。


たとえば、広島大学では実際に以下のような情報をホームページ上で公開しています。詳しくは以下のリンクを参照してもらえればと思いますが、一部抜粋します。






広島大学のホームページで公開されている各学部ごとのパソコンの推奨スペック。理系学部の一部を抜粋。




広島大学のホームページで公開されている各学部ごとのパソコンの推奨スペック。文系学部の一部を抜粋。



大学の生協はこのような大学の公式情報をもとに、数あるパソコン製品の中から条件を満たしている製品を選んで販売します。これが生協が推奨するパソコンになります。


生協が推奨するパソコンは、大学の各学部が発表している条件を最大公約数的に満たしている製品になります。文学部も理学部も使えるような製品というわけです。


生協は、大学の公式情報を元に製品を選んでいるだけなので、生協推奨パソコンを購入しても問題ありません。

別の言い方をすると、大学が公式に発表するパソコンの条件を満たす製品であれば、自分で家電量販店やネットでパソコンを購入しても良いです。生協のパソコンが予算オーバーであったり、デザインや性能が好みに合わなければネットや量販店で購入しても良いというわけです。


そして、大学が公式に発表している条件を満たしたパソコンを持っている場合は、パソコンを新規に購入する必要はないと言っている大学がほとんどです。参考までに、広島大学と大阪大学、東京理科大学の場合について大学のホームページに掲載されている内容をご紹介します。



広島大学のホームページで公開されているパソコンの条件について。




大阪大学のホームページで公開されているパソコンの条件について。



東京理科大学のホームページで公開されているパソコンの条件について。



以上のことが、生協のパソコンは必ずしも購入する必要はない、と言っている理由になります。生協はあくまで購入先の選択肢の1つと思ってもらえれば大丈夫です。


また、大学生協が紹介している情報ではなく、大学のホームページに掲載されている情報を見た方が良いとも言えます。








大学が公式に指定している場合は?


ここまでご紹介したように、ほとんどの大学では、大学生協が推奨するパソコンを必ずしも購入する必要はありません。

しかし、ごく稀に、「○○というメーカーの△△の製品」というように、大学が購入するパソコンをズバリ指定している場合があります。この場合は素直に従うのが良いでしょう。

デザイン系の学部や学科などは専門のソフトを使うことが多く、また高い性能を必要とする処理が多くなるため、具体的な製品を指定している場合があります。

このような例は少ないのですが、大学からの案内やホームページを確認しておくことをおすすめします。





大学生協のノートパソコンのメリット


大学生協が推奨するパソコンはあくまで選択肢の1つですが、魅力的に映るのも事実です。

その理由が、充実した保証内容です。多くの大学生協では、パソコンに以下のような保証内容がセットでついています。


・4年間のメーカー保証+アクシデントによる故障にも対応(動産保証)
・わからないことがあったら無料でサポート対応してくれる場合もある
・パソコンの使い方の講習の実施


普通に家電量販店でパソコンを購入すると、パソコンのメーカー保証は通常は1年です。メーカー保証は自然故障のみに対応していて、水濡れなどのアクシデントには対応していません。

しかし、大学の生協でPCを購入すると、別途追加料金を払わなくても自然故障+アクシデントによる故障に対する保証が4年になるところがとても多いです。大学在学中にパソコンが故障しても、無料もしくは安い金額で修理してもらえるのは大きなメリットです。

また、生協によっては、パソコンを使っていてわからないことがあったら、いつでも無料で対応してくれるサービスを行っていたり、パソコンの使い方の講習を実施しているところもあります。

最近は中学や高校でパソコンを使い慣れている学生も多いので、必要がない人も多いと思いますが、パソコンを使うのが不安に思う人にとっては良いサービスかもしれません。








大学生協のPCは価格が高いのがデメリット


万が一の時のための保証が充実しているのは生協でPCを購入する大きなメリットなのですが、一方で、いろいろな大学の生協のパソコンを見ていると、価格がとても高いなとよく思います。

もちろん、生協が紹介している製品の中には、実際の相場よりも安くなっている場合もあります。その場合は、生協の方がお得になりますので、予算や製品が問題なければ購入するのも良いでしょう。


生協のパソコンが高いと感じる理由としては、以下の2つのパターンがあります。


1.生協で販売されているのとまったく同じ製品が、別のところでより安い価格で購入できる。


2.生協のPC以外で、大学のホームページで公開している推奨スペックを満たすパソコンをもっと安く購入できる。


1の場合は、相場よりも少し高い価格になっています。4年間の延長保証であったり、水濡れなどのアクシデントに対応した保証の追加料金を払ったとしても、生協よりも安く買える場合があるので、実際にどれくらいの価格で購入できるのか相場を調べておくのが良いと思います。


2については、例えば生協がAというノートパソコンを20万円で紹介していたとすると、同じ性能と機能を持つノートパソコンBという別の製品を12~13万円程度で購入できるといった場合があります。生協推奨パソコンでなくても、大学が公式に推奨する性能と機能を満たす製品をより安い価格で購入することが可能になります。

大学生活はとてもお金がかかるので、なるべく上手にお金を使って、余った予算を別の家電製品の購入や生活費の支払いなどに振り向けたいものです。







生協の推奨PCを選ぶか、自分で探して購入するか?


大学で使用するパソコンを購入するにあたって、最終的には生協のPCを選ぶか、それとも自分で探して購入するかということになるかと思います。

生協のPCを選ぶ場合と、自分で探して購入する場合について、それぞれ気をつけたいことをご紹介したいと思います。


生協の推奨PCを選ぶ場合


生協が推奨するPCを選ぶ場合、上で解説したように価格が高い傾向があります。そのため、その価格が妥当なものか、一度相場を調べてみるのが良いと思います。

PCの機種名を検索エンジンで調べれば簡単に価格がわかります。メーカーの直販サイトでは、本体価格や保証内容についての料金も記載されています。

もし、パソコンのスペックと保証サービス、それにセットでついてくる生協のサービスなどの内容と価格に納得できるのであれば、生協のパソコンを購入すると良いのではないかと思います。




また、ノートソコンにもたくさんの種類があって選ぶのは大変だと思います。CPUがどれくらいの性能なのか、メモリはどれくらいの容量が必要かといったことを理解するのも時間がかかるかもしれません。

パソコンのことについて調べる時間を節約したり、探すのが面倒くさいというような場合には、少し高めの価格になるかもしれませんが、生協のパソコンを購入するのは楽で良いと思います。



自分で探す場合


生協のPCではなく、自分でパソコンを探して購入する場合は、大学のホームページや入学手続き時に配布される書類などを参考に、必要スペックを把握すると良いでしょう。

自分でPCを選ぶ場合は、CPUやメモリ容量、ポート類(インターフェース)などに気をつける必要があり少し時間がかかるかと思いますが、性能が良くてより安い製品を購入できるのではないかと思います。

ちなみに、当サイトでは大学生におすすめのノートパソコンや、CPU・メモリの選び方などについて紹介していますので、ノートパソコン選びの参考にしていただければと思います。






まとめ


大学生協では推奨パソコンを販売しています。高校までは学校指定の教材を購入することが多かったので、生協のPCを購入しないといけないと思い込んでしまうかもしれませんが、必ずしも購入する必要はないということを知っていただければと思います。

もし、生協のPCを見て性能や保証内容、価格に納得できるようであれば購入すれば良いですし、少し厳しいかなという場合には自分でより良い製品を探せば良いでしょう。

このサイトでは大学生がノートパソコンを購入するために役立つ情報を掲載していますので、是非ご覧いただければと思います。





この記事を書いた人

  石川
ITエンジニア。2014年から2024年現在まで10年間、約450台以上のノートパソコンのレビューを実施。プログラマー兼SEとして、システムやアプリの開発に携わっています。保持資格:応用情報技術者、基本情報技術者、英検準1級等 
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